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二階堂先生の「食べ物は薬」

ホップ - ビール醸造の他、健胃、鎮静、利尿薬として利用

ホップ
  • ホップ
  • 学名:Humulus lupulus L.
  • 科名:クワ科(Moraceae)
  • 英名:hops
  • 別名:セイヨウカラハナソウ、勿布

関連画像

ホップの葉 ホップの果穂 ホップの雄花 ホップの雌花 ホップの腺鱗(左:内面、右:外面) ホップの腺体 ホップの葉、果穂、雄花、雌花、腺鱗 ホップ雌花 ホップ果実 ホップ

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ヨーロッパ南部~西アジア原産のつる性、多年生植物で雌雄異株です。茎は8m~12mにも達し、短いかぎ状の毛を全体に有しています。葉は先端が尖って円状卵形をして、大きな葉は掌状で3~5裂し、鋸歯があって長い柄を有しています。

雌株は花柄の先端に多数の小花の集合体をした花序を付け、緑色の苞に長い白色の柱頭が伸びて丁度ブラシのように見えることから毛花と呼ばれています。2cm位の黄緑黄色をした松かさ状に重なっている多くの鱗葉からなる毬花(きゅうか)ができます。成熟初期のものを取って乾燥したものをホップと呼び、苞などの内面に付着する黄金色をした粘性をもった粉末状の腺体がホップ腺です。

雄株は緑色の小花(雄花)が花穂状に集散花序を作成しています。雄花の花粉は遠くまで飛散し、これにより受精したホップでは芳香が悪くなるため、栽培地では雄株を極力駆逐するようにしています。

我が国の山地に自生するカラハナソウ Humulus lupulus L. var. cardifolius Maxim. の毬果がホップの代用として採取されるが、ホップ腺が少なく品質が劣っています。また同属植物で道端などによく見られるカナムグラ Humulus japonicus Sieb. et Zucc. は果穂を民間薬として苦味健胃、利尿などの目的で用いられています。

成分としては精油(セスキテルペンのフムレンやミルセン)、
健胃作用を持った結晶性苦味配糖体(フムロン、ルプロン)、フラボノイド(利尿作用を示すケルシトリン)、タンニン、グルコースやコリンなどが含有されています。

ホップはヨーロッパで芳香性苦味健胃、鎮静薬として、また中国では健胃、利尿薬として用いますが、ビール醸造に多量に消費されています。また日除けの目的に栽培したり、斑入りの品種の栽培もおこなわれています。 かつてはグルートと呼ばれた香りや味の強い植物から調合された香味料で味付けされていたビールに、ドイツで初めてホップが利用されるようになりました。ホップに含まれている苦味及び芳香成分による香りと味付けに加えて、ポリフェノールのタンニンが過剰のたんぱく質を沈殿させてビールを清澄にし、泡立ちを良くし、さらにフムロン及びルプロンが雑菌の繁殖を抑制する働きをします。ビール1000㍑に対しホップ2~3Kgを用いるとされています。

1871(明治4)年に北海道の岩内付近で見つけた野生のホップを使ってビールを作ったが、ホップではなくカラハナソウであったため、苦味が無い美味しくないビールとなってしまいました。その後1876(明治9)年にホップの苗を輸入して北海道でビールの本格的な醸造が始まりました。


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