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二階堂先生の「食べ物は薬」

バニラ - 風味・芳香の主成分であるバニリンは薬用にも

バニラ
  • バニラ
  • 学名:Vanilla planifolia Andr.
  • 科名:ラン科(Orchidaceae)
  • 英名:vanilla

関連画像

バニラの花とつぼみ バニラの種子が詰った果実の断面
バニラビーンズ バニラの気根を出す茎葉
バニラ01 バニラ02
バニラ03 バニラ04

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メキシコ~中米原産の蔓性多年生植物で、現在では湿潤な熱帯地域で栽培されています。着生ランの1種で地中根から多汁質の、円柱形で平滑な緑色をした茎を出します。
 葉は互生し、茎を抱くように短い葉柄を有しており、葉身は多肉質、長楕円形で先端が尖っています。無毛で、光沢のある鮮緑色をしており、長さは10~25cmで、葉の反対側から白い紐状をした気根を出して樹木などに着生します。
 上方の葉腋から数cmの穂状花序を出し、淡黄緑色のラン特有の花を咲かせますが、花の寿命は短く、半日~1日花です。虫媒花で媒介昆虫は日本にはいないので時期を逃さずに人工授粉させないと果実は得られません。
 果実は3稜がある線形をしており、初めは緑色で、熟すと光沢を帯びた紫褐色となります。この鞘の中には無数の非常に細かい黒い種子があり、粘着性の物質に包まれています。生の果実(種子鞘)には香りが無く、発酵、乾燥などの処理をすることにより独特の甘い香りがしてきます。緑色の果実が黄変した頃に採取して発酵させると、果実中にあった芳香を示さない配糖体が酵素によって分解されてバニリンとなって芳香を発するようになります。発酵方法はいろいろ知られていますが、上等のものは光沢があってチョコレート色をしており、縦しわがあって曲げても折れません。このようにして得られた果実(種子鞘、バニラの鞘)がバニラビーンズ、vanilla beans 又はvanilla pod で、芳香成分をアルコールで抽出して溶剤に溶かしたものをバニラ・エッセンス、バニラオイルと呼んでいます。
 天然のバニラは数百種類の成分から成っていますが、特有の風味、香味は主にバニリンvanillinで、他にアニスアルコール、アニスアルデヒドなどのフェノール類、脂肪分や灰分があります。バニラ・エッセンスは香料としてアイスクリーム、ケーキなどの製菓用、タバコ、コーヒー、チョコレート、キャンディ、プリンなどに使われます。バニラビーンズを砂糖に入れて保存し、香りが移った砂糖を焼き菓子の甘味付け、香り付けにも利用します。
 乾燥したバニラ豆をかつては芳香性駆風薬としたり、鎮痛、解熱薬としましたが、最近ではほとんど用いられなくなっています。バニリンはヒステリー、月経不順、催淫薬としても用いられました。
 バニラビーンズは1本数百円もする高価なものなので、現在ではオイゲノールから化学合成したり、リグニンの発酵などによりつくられるバニリンが多く使用されています。


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