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二階堂先生の「食べ物は薬」

マルメロ - 古くから栽培される果樹で、鎮咳、去痰などの薬用にもされる

マルメロ
  • マルメロ
  • 学名:Cydonia oblonga .
  • 科名:バラ科
  • 和名:マルメロ
  • 英名:quince
  • 別名:セイヨウカリン

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マルメロの葉と果実 マルメロの花 マルメロの果実 マルメロの果実の断面(左:横断面、右:縦断面) マルメロ マルメロの花 マルメロ果実

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イラン、トルキスタン地方の原産で1属1種の落葉高木です。江戸時代1600年頃に中国を経て、長崎に渡来したとの記録があります。

樹高は3~8mとなり、幹は数本出て、枝がたくさん出て繁ってきます。樹皮は黒褐色で樹皮は剥がれず、よく似たカリンでは緑褐色となり、老木になって樹皮が剥がれるのとは異なっています。

葉は互生し有柄、卵形~楕円形の全縁で、裏面は灰白色の綿毛で覆われて秋には黄変して落葉します。

花は5月頃に葉を付けた新しい小枝の先端に白色~淡紅色の径が4~5cmの5弁の花を1つだけ咲かせます。がくには綿毛が密生して付いています。

果実は洋梨型またはリンゴ型をしており、カリンより小さく、全体に白くて落ちやすい綿毛に覆われています。秋が深まるころには黄色に熟して強い芳香を放ちますので、籠などに盛って飾り物にします。石細胞が多く、硬い繊維質があるので果実の生食は一般にはされず、薄切りして砂糖漬け、焼酎漬け、砂糖煮、ジャムやゼリーなどにして食用とします。

熟果を薄く輪切りにして陽乾させたものが生薬の榲桲(おんしつ)で、のどの渇き、鎮咳、去痰などに用いられます。

ヨーロッパでは紀元前から栽培されていたほどの古い歴史のある果樹で、日本でも縁起物(年が明けても落ちない)として庭園の果樹や、薬用の目的で甲信越や東北地方で栽培されています。

成分としてはリンゴ酸(1~3%)、酒石酸、果糖、ショ糖、タンニンがあり、種子にはアンズの種子(杏仁)と同様にアミグダリンが含有されています。

「マルメロ」はポルトガル語でマルメロの果実を表したもので、そのまま日本名となって使われています。長野県ではカリン、山梨県ではブッシュカン、新潟県の一部ではカンタンなどと呼ばれています。


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