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二階堂先生の「食べ物は薬」

マンネンロウ - 肉類の臭い消しに有効で、若返りと記憶力を増すハーブ

マンネンロウ
  • マンネンロウ
  • 学名:Rosmarinus officinalis
  • 科名:シソ科
  • 和名:マンネンロウ
  • 英名:rosemary, dew of the sea
  • 別名:ローズマリー、マンルソウ

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マンネンロウ マンネンロウの花と葉 マンネンロウの葉(拡大) マンネンロウの花(拡大) マンネンロウの葉 マンネンロウの葉 マンネンロウの花 マンネンロウの花 マンネンロウの果実 マンネンロウの種子

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地中海沿岸地方原産の常緑性低木で、ユーゴスラビアのダルマチア地方に多く野生し、薬用、香料用や観賞用としてヨーロッパ南部地方で栽培されています。日本には中国を経て1800年代初期に渡来したと言われています。

樹高は成長すると1.8mにも達し、線形の葉は無柄、全縁で対生しており、斑点がみられ、裏面は灰色で綿毛が密生し、全株に芳香があります。花は春から夏にかけ長い期間にわたり葉腋に総状花序に輪生する白色~淡紫色の唇形花を咲かせます。マメ科植物やニンジンとの相性が良く、互いに病害虫から守る共栄作物のひとつとされています。

甘い香りと爽やかなほろ苦さがある葉は肉類の臭い消しに効果的とされ、ヨーロッパではクセのある羊肉、豚肉、青魚などの臭い消しに使われます。またジャガイモやカブなどの料理とも相性が良いとされ、カレーやポトフなどのスパイスとしても利用されます。オリーブ油などに新鮮な葉を漬けて香りを移して使う利用法も知られています。

また花から採られた蜂蜜は南フランスでは最上級品とされて賞味されています。ハーブティーとしてお茶のように飲むこともでき、その他化粧水、ヘアリンス、入浴剤などにも用いられます。

枝葉を生薬として用い迷迭香(めいてつこう)と呼ばれており、健胃、駆風作用や鎮痛、鎮痙作用も知られており、チンキ剤にしてリウマチ、皮膚病に外用したり、フケ取り、育毛効果もあります。枝葉から採られた精油(ロスマリン油)を迷迭香油とも呼び、新陳代謝を促進、改善するので血液循環をよくし、むくみを除くため痛風やリウマチなどにも使われます。また神経系の回復作用が知られ古くから若返りのハーブとか、記憶力を増すハーブと言われ、近年認知症予防のハーブとしてレモングラスやペパーミントなどと共に注目されています。 また香料や石鹼の材料に用いたり、ウースターソースの添香料や口臭を消すのにも用いたりされます。

成分としてはロスマリン酸をはじめ、カルノシン酸、ピネン、シネオール、カンファーなど多くの精油成分やフラボノイドなどの多様なポリフェノールなどが含まれています。

17世紀に知られた「四人の泥棒の酢」と呼ばれた「秘密の薬」は、今ではハーブビネガーとしてローズマリー、タイム、セージとラベンダーを酢に浸して作られ、調味料、飲料や入浴剤などとして利用されています。


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