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二階堂先生の「食べ物は薬」

メボウキ(バジル) - 種子はメボウキとして眼病に、葉はバジルとして食用ハーブに

メボウキ(バジル)
  • メボウキ(バジル)
  • 学名:Ocimum basilicum
  • 科名:シソ科
  • 和名:メボウキ
  • 英名:basil
  • 別名:バジリコ、目箒(めぼうき)、羅勒(らろく)

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メボウキ(バジル) メボウキ(バジル)の花 メボウキ(バジル)の葉 メボウキ(バジル)の種子 バジル シナモンバジル ダークバジル バジル/アフリカンブルー メボウキ(バジル)の果実 メバジルシード

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インド、熱帯アジア原産の多年草ですが、日本では越冬できないので一年草として扱われています。16世紀にヨーロッパへ、17世紀にはアメリカへ渡来したハーブとして知られ、日本へは中国から薬草として江戸時代に渡来しました。

全草に芳香があり、茎は直立して断面が方形で柔毛があり、よく分枝します。

葉は対生して長い葉柄があり、卵形又は披針形をしており、先端は鋭先し、辺縁は全縁か鈍鋸歯が見られます。葉の表面には光沢があってやや波状を呈した緑色で、裏面は灰緑色をしています。

枝の先に輪散花序を付け、各節に6~8個の白色~微紅色の小さな唇形花の花穂をつけます。

果実は小さな堅果で中に小さな黒色で楕円形の種子が入っています。この種子を目の中に入れると、種子の表面が水分を吸って寒天のように膨らみ、目の中にあるゴミを拭い去り、かすんでいる眼を治すと言われることから目の箒にちなみ「メボウキ」と名付け、中国でも「光明子」と呼んで眼の病気に用いています。

葉はバジルの名で食用ハーブとして世界中で愛用されており、150種ほどの品種の中で、主としてスイートバジルという品種が利用されています。シチュー、スープ、サラダをはじめ幅広く多くの料理によく合って使われることから「ハーブの王様」と言われることもあり、イタリアやフランス料理では香辛料野菜として大切なものとされています。葉は柔らかいので料理には新鮮な内に使い、また金属を嫌うため手でちぎって使われます。

種子も食物繊維が多いので、水に浸してデザートや飲み物に、またダイエット目的の補助食品にも利用されています。

成分としてはミネラル、ビタミン類やβ-カロテンを多く含有しており、さらにリナロール、エストラゴール、オイゲノールやシネオールなどの精油成分が知られており、食欲増進作用、鎮痛作用、殺菌作用や防虫作用などの効果もあると言われています。しかしながら精油成分は加熱調理では失われてしまうことに気を付ける必要があります。

全草、特に根に佳い香りがありヨーロッパでは神経衰弱性の頭痛に、また中国では地上部を産後の血行改善などの産科の薬として用いています。


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