きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。

二階堂先生の「食べ物は薬」

ユズ - 柚子湯で血行促進、風邪予防

ユズ
  • ユズ
  • 学名:Citrus junos
  • 科名:ミカン科
  • 英名:yuzu
  • 別名:柚(ゆ)、柚子(ゆず)、橙子(とうし)、柚実(ゆじつ)、柚酸、柚の酸(ゆのす)

関連画像

ユズの果実と葉 ユズの果実(縦断面) ユズの種子 ユズの花 ユズ

クリックすると大きな画像でご覧になれます。

中国・揚子江上流原産の常緑小高木です。柑橘類の中で最も耐寒性が強く、日本でも青森周辺まで分布して広く栽培されています。枝には鋭い刺があり、無毛です。この刺は葉腋の芽が伸びて短い枝になったもので、伸び出してすぐに先端が枯れて褐色となり、硬くなって木を守る役目をするようになります。葉柄には翼があり無毛で、本葉は卵状披針形をして先が尖り、互生しています。翼葉は軍配状をしています。鋸歯は浅いので全縁に近いものです。葉脈の中央部分ははっきりとしています。

葉腋から花柄を出し、5弁の白い花を付け、初冬に果実となり表面に凹凸が多い球状の緑色をしており、成熟すると黄色くなります。果皮は淡黄色で、厚くてもろく、特異の強い芳香があります。果肉は柔らかく多汁で、甘味はほとんどなく、極めて酸味が強く生食はできないもので、大形の種子が入っています。果実、果皮(橙子皮)にはクエン酸、酒石酸などの有機酸類、ビタミンC,E、フラボノイドのヘスペリジン、ペクチンの他、ピネン、シトラール、リモネンなどの精油成分が多く含まれており、血行促進、健胃、抗菌、消炎作用や発汗作用があります。風邪、疲労回復、神経痛、リウマチ、冷え症、ひび、しもやけ、食欲不振などに有効とされています。

果実は非常に酸っぱいので、そのまま食べることはせず、砂糖や蜂蜜などに漬けたり、日本料理などの調味賦香料として、香辛料や薬味に用いられます。果皮は七味唐辛子に入れたり、香辛料、薬味として鍋料理などに未熟果皮も成熟果皮も共に用いられます。また果皮に唐辛子と塩を混ぜて柚子胡椒と呼ばれる調味料にして用いられることもあります。

果実のまま、あるいは果肉を薄く切り、煮出して浴湯料として用いると、肌を軽く刺激して血行を促進するため、冷え症、肩こり、腰痛、神経痛などの痛みの改善や風邪の予防などに有効と言えます。

種子を黒焼きにし粉末として飲むと、リウマチ、関節痛、足のむくみや冷え症に良いとされます。また種を焼酎に漬け、黄色くなったら布で漉し、全身に使える化粧水として使います。美肌効果の他、あかぎれ、霜焼けにも効果があると言われています。

ユズを用いた加工食品に柚餅子(ゆべし)があります。戦国時代の保存食、携帯食が起源ともされ、時を経て現在のような餅菓子や蒸し菓子の様な形に変化したと考えられます。現在でも四国、近畿、中部、信州地方などで作られています。果実の上部を切り取って中身をのぞき、これに味噌、胡椒や山椒などを入れて蓋をしたものを藁などを巻いて保存、乾燥させ、酒肴やご飯のおかずにして食べます。この他、茶席などに出される上等な菓子としての柚餅子も知られています。これは果実をくりぬき、中に果肉、米、味噌、砂糖などを入れて蒸して作られます。

ユズはスダチ、カボスと共に酸味が強く、生食にあまりしない香酸柑橘(こうさんかんきつ)とも呼ばれます。果実の酸味が強いことから柚酸と書いてユズと読ませたり、柚の酸という別名が付けられています。「柑橘類の果汁」を意味するオランダ語の“pons”から名付けられたとされるポン酢にも使われます。淡泊な味の多い日本料理に適しており、まろやかな酸味を引き出します。特に鍋物では酢酸を主成分とる醸造酢では酢酸が熱により揮発して強い刺激があるため、クエン酸を主成分とする柑橘果汁のポン酢が使われるのです。花言葉は“健康美”と言われます。

スダチ(酢橘) Cirus sudachiは300年位前に徳島県でユズの近縁種として作られたとされ、カボス(臭橙、香母酢) Citrus sphaerocarpaもユズの近縁種として大分県の特産品とされ、推定樹齢200年以上の古木も知られています。スダチとカボスは外見は似ていますが、香気成分や大きさも異なっています。


きぐすり的レシピ集でレシピを探す
あなたの食生活をチェックしてみましょう!
50音別で食材を選んでみましょう。

TOP