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二階堂先生の「食べ物は薬」

ヤマグワ - アントシアニンやポリフェノールなどの抗酸化作用成分が多い桑の実

ヤマグワ
  • ヤマグワ
  • 学名:Morus bombycis
  • 科名:クワ科
  • 英名:mulberry
  • 別名:笹桑(ささくわ)、犬桑(いぬぐわ)

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ヤマグワの葉 ヤマグワの根皮 ヤマグワの果実 ヤマグワの花 ヤマグワ クワの葉 クワの果実 クワの雄花 クワの雌花

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日本の山地に野生するクワで、一般に栽培されている蚕の飼料とされる中国原産のマグワ(唐桑) Morus alba とは区別されています。

ヤマグワは雌雄異株の落葉高木で、卵形または広卵形の葉は有柄で互生し基部はしばしば3裂し、葉先は尖り、鋸歯は不揃いです。雄花穂は円柱形で葉の先端から房状に垂れ下がり、雌花穂は葉の基部に淡黄色の小さい花をつけます。果実は楕円形のそう果で、熟すと紫黒色になります。初夏に熟す果実は淡い酸味と特有の香りと甘味があり生で食べられます。この果実は桑の実、どどめ、マルベリーなどと呼ばれ食べた時に指や唇が赤く染まり子供たちの好物とされます。ただし生で保存するのは難しくジュースやジャムに加工する際には採取後、ただちに良く洗浄してから凍結保存する必要があります。

葉は若い時には天ぷらにして、また茶の代わりに桑茶として飲まれます。

枝で作った箸やお椀を使うと中風の予防になるとも言われています。

養蚕用には葉がヤマグワより厚いマグワからの品種が多数育成栽培されて用いられてきました。最近では養蚕が少なくなり、果実の摘み取りに酸味が少なく、甘味と風味のあるものに人気が出てジャムなどに加工されたりして食べられるようになりました。

根の皮を乾燥したものが桑白皮(そうはくひ)、葉を乾燥したものが桑葉、枝を乾燥したものが桑枝、果実を乾燥したものが桑椹(そうたい)などと呼ばれています。桑白皮は消炎、血圧降下、利尿、鎮咳去痰などの目的で杏蘇散(きょうそさん)、五虎湯(ごことう)や清肺湯(せいはいとう)などの漢方処方に配合されて使われます。桑葉は茶として便秘、高血圧や咳の予防に、桑枝は煎じてリウマチや神経痛に、桑椹は煎じて肝や腎機能を高める目的などに用いられます。

桑白皮の成分としてはα-アミリン、ベツリン酸などのトリテルペン、クワノン、モルシン、シクロモルシンなどのフラボノイドとクマリン類が知られています。桑葉にはデオキシノジリマイシンが含有され、α-グルコシダーゼ阻害作用があるので血糖降下作用が期待されます。桑椹にはアントシアニンやポリフェノールなどの抗酸化作用成分が多く含まれています。

中国の古代染料の一つともされ、根皮は茶色がかった黄色に染めます。日本でも江戸時代から幹や根を各種の媒染剤を用いての染料として用いられています。

材は堅く、重くて光沢が美しく、狂いが少ないことから建築材、家具、器具材、細工物その他に加工されて用いられます。樹皮からは強くて光沢の美しい繊維が得られるので和紙原料のほか、織物、ロープ材などにも利用されます。


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