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二階堂先生の「食べ物は薬」

ユスラウメ - 甘味と酸味のある果実には止瀉作用があります

ユスラウメ
  • ユスラウメ
  • 学名:Prunus tomentosa
  • 科名:バラ科
  • 和名:ユスラウメ
  • 英名:downy cherry, Nanking cherry, Chinese bush cherry, Manchu cherry
  • 別名:ユスラ、梅桃、桜桃、英桃

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中国北部原産とされる落葉性小低木の果樹で、日本へは江戸時代初期に朝鮮半島を経て渡来し、広く庭木などとして植栽されていました。名前の由来は色々知られており、牧野富太郎の説では木をゆすって果実を収穫するためとしており、枝や葉がよく繁茂するので風でよくゆさぶられるからとか、また韓国語ではイサラ(移従楽)と呼び、移し易いという意味で移植しても生育し易いということなどが言われています。

枝はよく分枝し、若い枝には毛があり、樹皮は暗褐色をして生長すると不規則に剝がれてきます。

葉は互生し先端は尖って、鋸歯があり、裏面には毛が生えています。

4月頃に葉が開く前か、同時に葉腋に白~淡紅色の花を咲かせます。

6月頃球形で表面に毛のない果実を付け、それが赤く熟したものは食べられます。モモやウメと違って縦割れの溝ははっきりとは見られません。果肉は甘味と酸味が良く合って美味しいもので、サクランボに似た味がします。赤く熟した果実は生食又は果実酒として用いられます。

果実には止瀉作用が知られており、下痢の時に用いられます。また果実の中心に1つ入っている種子を取って乾燥したものが生薬の山桜桃仁(さんおうとうにん)で、煎じて便秘の際や利尿の目的で用いられます。果実酒は滋養強壮、不眠症、低血圧や疲労快復などに、食前または就寝前に服用して用います。

成分としては果実にはクエン酸、果糖やショ糖が、葉にはクエルトシトリン、種子にはアンズ、モモやウメと同様に青酸配糖体のアミグダリンが含有されています。そのほかにリグナン類やフェニルプロパノイド類も知られています。


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