先日1年ぶりに来店された60代の痩せた女性。
主訴は背中から腰にかけての異常な熱感と痛み。ほぼ全てが自覚的症状で推移。
地元の内科で改善せず、もっと大きな都会の心療内科にかかっても改善せず、ペインクリニックの鎮痛剤でも改善せず。
1年前にも当店で柴胡加龍骨牡蠣湯や抑肝散加陳皮半夏など試すものの無効。
最近になって辛さに耐えられず再度漢方相談のため来店された模様。
昨年相談された時も気になっていたが、お話を聞くと漢方薬・処方箋薬の他に朝鮮人参由来のサプリメントを服用していて、更に普段からせっせと生姜(生姜紅茶が多い)・ニンニク・唐辛子(キムチが多い)を食べたり飲んだりされていらっしゃる。冷え性と自分で判断して努めて他の人から良いと言われた物を摂取していらっしゃる。仕事は喫茶店を営んでおられ、普段からケーキやお饅頭など甘い物に囲まれて生活され、運動を含め身体を積極的に動かすことはしない(自分は身体が弱いと思い込んでいる)。
身体の温めすぎです、これでは。
背中から腰にかけての異常な熱感は身体を温め過ぎた結果と考えるべきです。皮膚の痒みのないアトピー性皮膚炎とでも考えたら良いでしょう。 兎に角食生活を改めることが重要であることを1時間かけて説得し帰ってもらいました。何も購入されずに。
ま、漢方相談ってこんなこともあります。
知らないとは恐ろしいこと
長全堂薬局 (山口県萩市)
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更新日: 2011/01/20 |