20歳代の女性、今までも皮膚の湿疹・痒みで漢方薬を服用されある程度症状をコントロールできていました。
ところが5月中旬、突然顔が腫れ部分的に丘状の湿疹ができ痒みも増し、大変に辛い!
ということで来店されました。
お客様と直接対面することも多い仕事をされていらっしゃるので、顔の湿疹は辛く憂鬱だとか。
浮腫みにしても湿疹にしても炎症が起こっています。
とにかく急に発症した炎症を鎮める必要があります。
その際欠かせない処方は清熱剤となります。
代表的な処方としては黄蓮解毒湯があります。
しかし黄連解毒湯は普段服用している漢方薬に配合されています。
黄連解毒湯を単独で増量して使用するか、全く別の処方を考えるか、どちらか選択しなければなりません。
そこで思いついた処方がありました。使用する条件として
・浮腫、腫れ
・赤くなる
・痛い、痒い
の3つが揃っている必要があります。
中に配合されている生薬に発汗作用を有する”麻黄”があり、場合によっては湿疹が悪化する可能性も考えられます。
しかし”石膏”という強い清熱剤、利水作用のある生薬を信じて3日分ご用意しまし。
ついでに皮膚科を受診してステロイドの配合されている軟膏も処方してもらうようお話しました。
店頭で1回分を服用して帰っていかれました。
3日後に来店されたのですが、顔面はすっかり浮腫がとれ、湿疹もきれいになっており、お客様も私も一安心した事例でした。