日々薬局の店頭で様々な漢方相談を受け付けています。
中には聞いていると気の毒なお話もあります。女性でありながら組織の一員として仕事に家庭に頑張ってこなしてきたそうです。”一生懸命”まさに一生懸命に頑張ってきたそうです。
ここにきて更年期にさしかかり、ふとわれに返ってみると心にぽっかり穴が開いてしまったような感じがし、朝起きると無性に悲しくなる、のだそうです。
「まだまだこれから仕事も家庭も頑張らなくては!!」と思いはするが、時に身体が無性に重く感じて仕方がないそうです。
お話を伺っていて気になる言葉がありました。
”一生懸命”です。
いまでは正しい日本語として認知されていますが、本来”一所懸命”という言葉!
この2つの単語の違いは大きいですね。
仕事も家庭も頑張って来た先の女性、自分に関わる多く事柄に対して頑張ってきてしまったようです。
それらの事柄の中にはきっと優先順位もあるでしょう。その優先順位は自らの環境、タイミングによって様々変化するはずです。それに従って努力する局面も様々に変化させればくたびれないですんだのではないかな?
何も全ての事柄を”一生”頑張らなくたって良いんです。
今一番大事な事は何?と”一所”を考え、それ以外のことに目をつぶる器用さも人生には大切なのでは?
『良い加減』って言葉、良いですね。