こんにちは。
今回、40代のARTでは、初期杯と胚盤胞のどちらが着床しやすいのか、胚の質を上げる方法について説明したいと思います。
体外受精では採った卵子と精子を体外の環境で受精させます。
採卵日から2~3日目の受精卵を『初期杯』
5~6日目の受精卵を『胚盤胞』と呼びます。
胚盤胞は体外の環境で着床する手前まで育っているため、妊娠率が一番高いとされています。
年齢が高くなるとどういう影響が起こるか?
年齢が高くなると、卵巣内の卵子数が減少➡成熟する過程で染色体異常の卵子が増加
酸化ストレス(喫煙・過剰の飲酒・生活習慣の乱れによる活性酸素の発生で細胞障害)➡卵子、精子の質の低下
加齢による卵子のミトコンドリアの機能低下➡受精卵の発育停止が発生します。
移植する胚の選び方は、
・年齢 ・採取した卵子の数 ・受精卵の状態によって異なります。
発育が遅く胚盤胞に成長しない受精卵の多い方→初期杯移植
凍結リスクの高い方(高齢の方で受精卵が凍結に弱く、融解したときに変質する可能性あり)→新鮮杯移植(採卵周期に未凍結の胚を移植する)
子宮内膜刺激胚移植法(SHEET法)・・・移植前に胚培養液を注入する方法
二段階胚移植(初期杯を1個移植し、2~3日後に胚盤胞を移植する)により着床する効果が高まるようです。
受精卵が成長しないのは、男性にも原因がある場合があります。
酸化ストレスにより、染色体が断片化した精子の割合が増加すると言われています。
そのため、精子DNA断片化検査をする必要があります。
年齢上昇により精子DNAの異常を生じる割合が上昇しており、それにより受精卵の発育を妨げる可能性があります。
改善方法としては、
・運動や食事などの生活の改善
・抗酸化力を高めるサプリメントの摂取
・漢方や鍼灸によるケア
が大切になってきます。
以上です。
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更新日: 2021/12/21 |