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育ち盛りの子どもは、しばしば頭の穴患いに悩まされます。
頭に開いた穴は、口や鼻、耳などの感覚器官のことで、
それらに現れる扁桃炎や鼻炎・副鼻腔炎、中耳炎を、穴を患う病態=穴患いと呼びます。

大人の体に比べて、子どもの体は、
全身に占める頭部の割合が大きいのが特徴です(成人の8頭身に対して、1歳児は4頭身)。
また頭と足の距離が近ければ、足の熱は頭に及びやすくなり、
「頭温足熱」の様相に近づきます(健全な大人の場合は頭寒足熱)。

加えて、子どもは体温が高く、積極的に熱を逃していきます。
頭に開いた穴も、その手段の一つになりますが、
それは必然、穴に熱が集中することを暗示しています。
さながら「人の熱難の相は、穴の周囲に現れる」といったところでしょうか。

このような理由で、幼少期の子どもは昔から、頭の穴患いに悩まされてきた経緯があります。
そして昔の子どもに基づく話は、今の子どもにも通用します。
ただし、それ自体は病気ではなく、体質に基づく一時的な症状と認識されていました。
成長と共に、体の熱を制御できるなれば、自然と消失していく病態でした。
それに対して今の子どもは、アレルギーや食生活を通じて、
熱に惑わされると共に、そのコントロールが未熟で、
むしろ逆行の道を辿るようにも感じます。

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漢方では、体に開いた穴は気の通り道(気の出入りを行う場所)とされ、
穴を開くことも、また塞ぐことにも気が及ぶと考えます。
即ち、穴を塞ぐのが邪気であり、穴を開くのが正気であるいう訳です。
ただ、「朱に交われば赤くなる」ように、邪気が及ぶ正気は邪気に転じ、
正気が及ぶ邪気もまた正気に転じる関係にあります。
(色即是空とか、是非もなしとかいう世界かもしれません・・・)
要するに、子どもの穴患いのように、繰り返し起きる症状では
絶対的に駆逐すべき邪気は存在せず、
正気を濁さず整えていく(=扶正する)ことが求められます。

子供の穴患いに服んでおきたい漢方薬とは即ち、穴に通じる気を清める漢方薬を意味します。
それには例えば、黄耆建中湯や柴胡桂枝湯、
あるいは柴胡清肝湯や抑肝散加芍薬黄連などに、一服の価値があります。


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