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子どもの穴患いのように、正気を乱しやすい(=不安定で邪気に転びやすい)
状態を、漢方では解毒証と呼びます。

解毒と言うと「体に悪いものが存在して、それを盛んに解消している」
と想像するかもしれません。
解毒証に関しては、半分が正解で、半分が誤りです。
解毒証の場合は、体に存在しないはずの毒を仮想して、盛んに解毒を行っている状態。
早い話が、機能的な混乱が起きている状態です。

解毒を行うこと自体は良い事だから、別に問題ないのでは?と思うかもしれませんが、
漢方でいう解毒のアクションは、自らの「毒をもって毒を制す」という働きに基づきます。
人の体は、自前でも毒を作り出して、それを道連れに
(=自前の毒に対する体の反応を活かして)侵入した毒を退治していきます。
今でこそ解毒=中和のニュアンスを含みますが、
昔はむしろ荒療治としての傾向が強かったようです。
特に解毒証の場合は、退治するべき毒が存在せず(=無形の毒)、
勝手に自前で毒を作り出して、その毒に反応するという過程だけを繰り返しており、
まさしく、当て(=解毒の当て)もなく放浪する状態に近いです。

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漢方では解毒証を、心身がバランスを欠いて
陽に大きく傾いた状態(陽実・陰虚)と見立てます。
陽に傾くほどに「自前で毒を作り出す」という反応も、また強くなります(=陽実)が、
繰り返される解毒は、不要な消耗を及ぼし、穏やかな疲弊(=陰虚)を招きます。

解毒証(陽実・陰虚)になる経緯は、人によってさまざまです。
子どもである(=陽が盛ん)ということもその一つですし、
木の芽時で陽気が強くなる事も要因の一つです。
世の中には陽実を招く要素が無数にあり、それに七転八倒する(?)のが解毒証とも言えます。
なお、西洋医学的には、解毒証は免疫のバランスを欠いた一病態として解釈され、
自律神経系・内分泌系のバランスが大きく寄与すると言われます。

蛇足ですが、人の解毒証は突き詰めると、戦と平和の関係にまで及ぶと思います。
世を平定するには戦が必要だったけど、戦が激しくなれば平和は逆に遠ざかる。
平和を守る心が無ければ、戦は平和は傷つけてしまう。

人の体も同じではないでしょうか。
平和(=中庸)の精神が欠けると、良かれと励む行為が体を傷つける。
解毒証もその一つだと思います。


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