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最近は少し気温が上昇する日も出てきていますね。
ですが、温かさも出だしてきているからこそ、寒暖差で体調を崩してきている人が多くなっています。
まだまだ寒さに気を抜けない季節ですので、冷えの続きを書き上げます。

五臓で考えた残る冷えは肺陽虚と心陽虚。

肺陽虚は肺という言葉から連想しやすい、呼吸器系統に異常が出やすく、単純に咳などの症状や声が小さいなど、また東洋医学での考え方では皮膚表面などの肉体においての浅い位置は肺が司っており、肌などにも異常が出やすいです。また風邪を引くときには身体の外側から段々内側に入っていって罹患しますが、その時肺が陽虚状態であると、外邪に対しての抵抗力が落ちているために容易に中に入られます。つまり風邪などの感染症に弱くなってしまっています。

他にも肺は宣発粛降といって、身体の津液(水)を全身に散布してるため、肺陽虚を起こすと肺の機能異常により水の流れが悪くなり、口が乾いたり、小便に不都合が出たり、汗にも異常が生じてきます。

また肺陽虚体質であると、風邪は寒邪に入られやすく、より陽気を損傷してしまいます。

一般的には肺陽虚からの冷えなどはあまり見かけない印象はありますが、運動不足がちで湿度が高く、また水筒やペットボトルの普及で水分補給が簡易になった今の日本はほとんどの人が湿痰という、水の代謝不良産物を抱えています。それは基本的には作る原因は脾(胃)にありますが、作られた湿痰は肺に溜まるといわれています。

現代ではそのあたりが重要視されていないような気がしますが、肺の陽気は湿痰を捌くうえでバックアップとして重要になるかもしれません。

心陽虚については心でイメージしやすいように、動悸などの症状が現れやすく、それに伴い息切れ、また顔面蒼白(血の気が引いた色でなく、体温がなく白抜けている)、驚きやすい、脈が遅く弱いなどです。

発汗過多などにより、軽度に心の気(陽気)が抜けてしまっている場合は桂枝と甘草の組み合わせで心陽を補います。これは色々な処方に出てくる組み合わせで、とても重要です。心陽気が抜けることで気上衝を起こしている症状に幅広く使われます。イメージしやすいものでいうとのぼせなどです。

また、心陽虚からの冷え症状で代表的なのは陽虚からの厥逆症状で、四肢が強く冷える症状が起きます。この状態は上記で書いた桂枝甘草などで補えるほど軽いものでなく、かなり深い問題です。なので、臨床的に冷えを訴えるだけでこの心陽虚で来る人はそれほどおらず、その場合はかなり急を要します。附子・乾姜・甘草を中心とした方剤で対処します。

他にも細かく書けば色々と症状などの波及がありますが、冷えに関してはこれで以上となります。

現代は先ほど書いたように湿痰を抱えることで冷えを生んでいる人も多いですし、スーパーには季節にかかわらずいろんなものが取りそろえてあります。便利ではありますが、夏に取れるものなどは身体を冷やしやすい傾向にあり、冷えを感じているから外からは頑張って温めていても、内側からどんどん冷やしてしまっている人もおりますので、当たり前の生活の中に引き締めるポイントを作っていきましょう。

(1) 夕方より足が浮腫む。
(2) 朝が起きにくい。
(3) 疲れやすい。
(4) 少し動くと息があがりやすい。
(5) いらいらしやすい。
(6) 肩こりや首こりでのぼせやすい。
(7) 鼻炎を生じやすい。

などこれらの症状が3個以上ある人は、肝臓の代謝が鈍くなっていると考えてください。
元来、人の肝臓は飢餓を前提として鍛えられてきています。
昔の人は肝臓の充電と放電をしっかりやっていました。
生活することが、身体をまめに動かし、有酸素運動をしっかりやって、肺循環・体循環をやっていたことで、静脈還流がしっかりしてタフな肝臓を持っていたのです。
現在のボクシングの選手みたいなものです。
マウスピースをつけている選手が鼻炎で鼻が詰まってピースができないなんてお笑いです。
現在の人は運動不足によりそして高カロリーの食事をして重い肝臓になって、体循環能力不足で上記症状が起こりやすくなります。東洋医学では肺の穴が鼻で肝の穴が眼と言われます。
アレルギー性鼻炎はちょうどお酒を飲んだ状況と同じです。
眼が充血して鼻も充血して、鼻閉を生じたり、イビキが強くなった状況です。これらを改善するにはどうしますか。
そうアルコールを早く代謝させることです。
肺気のめぐりをよくして動いて歌ったり発散したりすることです。
そう普段から肺~体循環不足が、あらゆる粘膜下の静脈の鬱血を助長していると考えます。
鼻や眼の膜がうっ血するのですから、下の穴では、上記以外に痔とか生理痛での血塊とか、すべて連関します。
漢方薬では、一時的には肺気のめぐりを良くして発汗を促すような薬草を用いたりしますが、根本は春先に、一挙に花粉などで肝が暴発して眼の充血から始まる鼻炎症状など頭部充血を上下に熱の逃げ道を作るようにします。
粘膜浮腫を大小便へ逃がしてやることします。局部的な治療は何かしら不快症状を伴いやすい事があるようです。でも一番は普段から体循環を促して、有酸素運動して肝代謝を良くしておく事です。

臨床 不妊症のホルモン量療法による腎燥改善
 37歳 女性 不妊症
 35歳 妊娠するが8週目で切迫流産  卵管造影では正常
 36歳 潜在性高プロラクチン血症で現在も乳汁分泌あり
 37歳 不妊治療でホルモン療法 クロミッド服用 生理は3日で終わる
      E2エスラジオール数値が高い 生理量が少ない

<愁訴>口渇あり 肩凝りのぼせ 手足のしびれ 眼精疲労 便秘がち 
      時々腹痛 不安感あり
<舌>脹舌~やや硬舌 裂紋で やや偏紅で陰虚化熱傾向あり
<脈>虚浮細弦やや数 で外張内虚の脈
<腹>心下 任脈~臍下 石門まで動悸で緊張 
     臍左肓門棒状動悸〔衝脈血衝しやすい)
<爪>平で薄 (肝血虚)

不妊症治療でホルモン療法による肝腎疏泄太過で多くみられる腎燥化熱で 高プロラクチンや高エストラジオールで 脈も虚浮弦数で 虚労脈で内虚外脹で腎水不足から衝脈気逆を生じやすく上気のぼせで 肝火太過から 肝気の集約する乳首からの乳汁分泌を起している状況である。

養陰固腎兼清虚火の対応で任脈・衝脈の腹部動悸が緩むと同時に 脈の弦に緩みででき和の脈で数脈も減じて 陰陽相済の傾向がみられるようになる。5ヶ月目に妊娠したとの電話があり。

中国の古典 黄帝内経・素問に、

「…女子14歳で初潮を向かえ、21歳で氣血が満ち、28歳で頂点に達し、35歳で皮膚がおとろえ、42歳で白髪が出はじめ、49歳で閉経する…。」

と書かれてあり、14歳で女性ホルモンが満ち、49歳で女性ホルモンが尽きるまで、7の倍数で変化していきます。

それに比べ男性は、16歳でホルモンが満ち、56歳で衰えが出るまで、8の倍数で変化し、女性の方が、より速く年を取ってしまいます。それは、女性ホルモンが出ている間は、常に、女性には子供を生むという負担があるからです。

1ヶ月の内に、風邪でもないのに、体温が1度以上変化し、赤ちゃんを育てる温かい心地良い子宮を作る作業を、毎月繰り返すのです。健廉な体でないと、耐えられないと思いませんか。もうダメという子宮の警告が生理痛です。その警告を無視したり、鎮痛剤でごまかしていると、将来不妊、子宮疾患、ひどい更年期障害になりかねません。

女性は「先天を肝(血の道)」とするとされており、子宮の環境を良くすることは、身体全体の血流を、良くする事です。

漢方で「不通則痛」と言う言葉があります。氣血がうまく流れていないと、痛みになると言う意味です。うまく流れていないという事は、何かに邪魔されている(寒・気滞・熱・お血)か、もともと流れる物(気血)がないのです。

  1. 邪魔されている場合
    • 寒……なま物好き・冷たい物の取りすぎ・薄着(へそだし、ノースリーブ、なま足。)果物の取りすぎで、寒が血の巡りを悪くしている。
      症状:手足のひえ、下痢、顔が青白い、生理時の悪心・頭痛等
      → 当帰四逆呉茱萸生姜湯、八味地黄丸、・・・。

    • 気滞……ストレス、心配事で気が血の巡りを悪くしている。
      症状:イライラ、生理前に胸が張る、ため息が多い、生理周期が長くなったり、短かったり等
      → 加味逍遙散、四逆散、・・・。

    • 熱……辛いもの、脂っこい物の取り過ぎで、熱が生じやすく、こもり易い。
      症状:目の充血、便秘、舌の色が濃い、おりものが黄・粘・臭い、怒りっぽい、血圧高い、吹き出物・にきび出やすい等
      → 竜胆瀉肝湯、防風通聖散、・・・。

    • お血……血の循環が悪く、毎月出し切れない古血が残る。
      症状:口が渇く、しみができ易い、便秘、生理時レバー塊がまじる、生理前・中に痛い等。
      → 桂枝茯苓丸、通導散、桃核承気湯・・・。

  2. 気血が少ない場合
    気血が十分に無い……間違ったダイエット、偏食、運動不足、胃腸機能不調等。
    症状:朝起きづらい、不眠逆に眠たくて仕方ない、生理量少ない、生理周期長い、食欲不振等
    → 捕中益気湯、帰脾湯、人参養栄湯、・・・。

これだけでなく、生理量・色・周期・期間・御自身の年齢・出産状況などの要素が、加味されますので、自己判断で、合わない薬を飲まれる前に、御相談ください

頑固性頭痛の命門堂漢方薬局の考え方

《主訴》後頭部痛(締めつけるような強痛)座薬で抑えていたが有効でなかった

《愁訴》
心窩部痛(神経を使ったりすると)
頻尿(夜間尿2回)クーラに入るとすぐトイレにいく 冷え性(足の裏、冬にお尻)
肩凝り(押さえるのも痛いくらい
口渇あり 無汗(汗が出ない)

【舌】舌色・紫絳舌有淤点もやや充血しており瘀血による鬱熱が矛盾 暗色の瘀点は陳旧瘀血による血絡閉塞が矛盾でこの人の場合瘀血による鬱熱が強い。
舌苔滑淡黄灰胎→少陽裏証で湿濁受傷 有歯痕で胖気虚湿滞
【脈】右寸渋略弦関浮滑弦尺渋 左寸渋やや硬 関渋硬短 渋 左右脈遅
【腹】心下痞満按而痛

頭は諸陽の会であり、厥陰肝脈は巓に会しており、舌苔が滑淡黄灰で濁邪が鬱遏しており久しく上拠するために陽気窒塞し、舌有瘀点で充血から、気血瘀痺して疏泄不利のため厥陰風火が逆上して痛を作していると思われる。左脈が渋硬はその証左となる。また脈硬から筋脈緊張が強く痺痛状況は厳しいため、激痛となっているようである。また左脈硬短で年齢から肝陰不足の側面もあり、左関脈やや浮で肝風を生じやすく内風が筋膜を乾かして筋痺となりやすい側面もあり、熄風の必要性から釣藤鈎天麻など肝陰には芍薬何首烏、枸杞子なども必要となっていくと思われる。当初は湿濁を捌くことが第一義と思わる。瀉心湯に熄風の対応が良い。
右関脈浮滑弦は厥陰風火によって心窩部に鬱熱がたまりやすいための胃痛と思われる。瀉心湯加枳実で対応できると思われる。大柴胡湯及び四逆散の芍薬枳実と同意で枳実は厥陰風火が鬱熱の血痺に働くと思わる。


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