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冷えについて

命門堂漢方薬局 神戸店 (兵庫県神戸市東灘区)

今年は10月に入ってからも温かい日が続いていますね。
来週の天気を見ても今週ほど温かくないものの、最高気温はまだ20℃を超える日が続きそうで、例年にない温かい秋のようです。
ですが、太陽の昇らない日はないように、必ず冬がやってきて必ず寒くなってきます。
そこで多くの方が訴える症状が”冷え”です。
漢方を飲もうと思っていない方も、特に足先はかなり冷たくなっている方も多いのではないでしょうか。
今回はその冷えについて書いていきます。
まず、なぜ冷えが起こるのかを東洋医学的にとらえると簡単に3つに分かれます。1つは身体を温めるエネルギー不足。2つめにエネルギーはあるものの、それを送る流れが滞っていて、局所的に冷えてしまう。3つ目に外的要因で冷える(例えば氷を触って冷える、冷房に当たって冷えるなど)です。
1つ目のエネルギー不足についてはそれぞれ五臓の陽気が関わる部分となり、細かくなるので、次回に持ち越します。
2つ目の流れの滞りについても五臓が関わりますが、これはイメージとしては気血水の流れを考えるとわかりやすいと思います。
まずは”気”ですがこれが1つめのエネルギーに直接的に関わるエネルギーの元となるものですが、これがストレスなどで自律神経のバランスを崩した場合に流れにすぐに影響が出ます。気というのは「名ありて形無し」と言われるように、軽く素早く体内を駆け巡っています。その一つの機能として温めるという効果がありますが、それが滞り、冷えを生んでしまうことがあります。イライラしたり感情を大きく揺るがすほどの精神的ショックを受けた時に手足が冷えたりすることがありますが、これはその気の巡りの滞りから冷えを生んでいるパターンです。

次に血の流れについて。西洋医学的に考えると、末端冷え性は血の巡りが悪いからとよく言われるように、血の巡りの悪さが先ほどの温かいエネルギーを運べず冷えてしまっています。これに関しては単純に血の巡りの悪い場合と、巡る血が不足していて末端までうまく巡れないことが多いです。経験上、後者の血不足からの冷えは多いです。特に細い若い女性はこのタイプが多いです。

最後に水の滞りからの冷えについてですが、人は6割は水で構成されているといわれているように、身体のいたるところにあります。生きているときはこれが体温36度ほどありますが、死んでしまうと冷たくなります。これは血が巡っていることもありますが、先に書いた気の巡りに大きく関わります。身体の大部分の水と一緒に気が温め、めぐるパワーを与えることで、人間という水主体の物質は外温と分けた体温を維持できるのです。逆に、水の滞りができてしまうと、寄り添う気の巡りも悪くなりつまり身体の中に水の滞りがあるということはそこが冷えやすく、温まりにくくなってしまいます。足にむくみがある方が同時に冷えることは、容易にイメージできることと思います。体温程度の水は放っておくと常温まで冷える、という形で、エネルギーを与えられなければ冷えてくるということです。

ですが、今書いた気血水それぞれの巡りの悪さからの冷えもあれば、外的要因で冷えたことにより内側の気血水の巡りが滞ることが逆接的に起こりえます。冬にしもやけになる方は冷えるから血が滞り、炎症を起こしてしまうように。クーラーで冷えを感じやすい方は、他の人より内側に滞りがあり、クーラー以上の温める力を回せないように、色々相互に絡み合っています。

また少し特殊ではありますが、身体の内部が熱を持っているために、逆に体の色々に熱を運ぶことができず、手足の冷え症状に感じる場合もあります。これは面白いことに、冷えが主訴でありながら、冷やすお薬を出すことで、患部に温かさを巡らせなければ改善しません。患部が冷えているからといって全て温めれば解決する問題だけではないのです。

長くなりましたが、今回はまず、この2点、巡りの悪さからの冷え、また外的要因からの冷えを書きました。次回は根本的に体から熱を生む機能が低下している場合についてを書いていきたいと思います。


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