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[ カテゴリー » Topics ]

男性 33歳 週に一回の夜勤があり、午後勤務で夕食が遅い 身長180 体重110
<主訴>食直後の四肢のしびれと夜間尿3~4回

元来睡眠は血を休める状態つまり、脈拍が遅くなり、体温が下がり、血圧が下がる環境である。
昨今多い、夜間型、24時間営業で、寝る前に食事をすることは 血を休めない、もうひとつは
身体の上下の心腎交通という昼夜の気血の昇降が 寝る前に食することにより、脾が実して肥満となり上下間の昇降を阻害するだけでなく、寝る前の多食の脾実(肥満)が腎虚(骨弱→夜間尿)を併発した治験である。
これらは脾実腎虚(太っていて肉体労働をしない現代人の体質の側面の体質)で現代病の糖尿病へ移行しやすくなる。
これらは2000年前の漢方の古典にも、きっちりと書かれている。

金匱要略・血痺虚勞病脈証并治1条
問う、血痺(しびれ)の病はどうして起こるのでしょう? 師は曰く、身分の高い人や金持ちは(労働せずにうまい物ばかり食べているので)皮膚が艶が在り筋肉はでっぷりしているが、骨が弱く、疲労のために汗が出て、臥する(寝る)にも時間が不規則になり、身を動かして微風を被り、遂にこの病にかかるのだ。」

<主訴>食事するとすぐ手足が痺れる(足の親指、手の指先)
    膝痛あり(溜まった重い) 朝起きたときの膝痛、足裏の痛み
    よく下痢をする。夜間尿3.4回 睡眠が浅い
上半身のぼせて下肢が冷える。口渇水分をよくとる。
    痛風(尿酸7.3) 肝機能異常(GOT39 ,GPT58) 蛋白尿あり
身長180  体重110kg
<舌>淡紫 胖 舌先赤(心陰不足虚火) 苔膩 舌裏怒張
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<腹>下焦大巨伏熱
<脈>沈伏細
<面>面色薄 肥胖

弁証 痰気食積 心陰不足 腎虚火と考える
治方 清虚火(酸甘斂火) 益気養陰兼化痰

漢方服用後一週間で
食後の手足の痺れは消失。足裏の痛みやや軽減。夜間尿がやや改善する。
<脈>も 沈伏細から脈気が出てきて 沈短細滑脈に回復する。
さらに2週間服用。夜間尿は消失してよく眠れるようになり、脈は沈伏から浮軟細で脈気の回復が見られるようになる
<腹>左下腹部の大巨の伏熱が3+から1+で腎虚火が緩む。

漢方で効果が出たことでの信頼含めて、夕食のとり方、運動の必要性を指導する。

患者 47歳 男 職業 歯医者
患者のメールから~
昨年11月上旬、ゴルフ中に右腰の筋肉痛が発症。
腰痛を疑い、医師の弟がやっている医院にてレントゲンを撮ると左腎臓に結石を発見。
その時は無症状であったが、取っておいた方がいいと勧められて○○病院にてESWLを受けることとなった。

12月上旬に1回目のESDL(体外衝撃波結石破砕術)を受ける。
これがまた痛い。輪ゴムを背中に当ててパッチンとはじかれたような痛みである。
この間、座薬のみで麻酔はなし。

徐々にパワーを上げられ50分程度の処置に耐えるが、半分くらいは砕かれたものの全部は無理だったようだ。
この時は薬の処方は特になし。

2週間後の経過観察から月1の経過観察に入る。
ところが1月の中旬頃、朝の診療前に急に左背中に激痛が走る。

動くどころかしゃべるのも辛く、いてもたってもいられなくなり、急遽弟(医師)にきてもらって座薬を入れ、鎮痛剤を注射。
1時間後に何とか痛みは治まった。

その後、再度レントゲンを撮ってもらうと砕かれた石が尿管中に2個ほど詰まっており水腎症をおこしているとのことだった。
これは排出までは尿管拡張剤と座薬等で抑えるしかないとのこと

この痛みが出てから約3週間程度、日に0~2回の痛みが起こり上記の薬漬けになっていた。

こうして痛みに耐えながらの生活をしている時、○○先生のご紹介で私どもの薬局へ来局される。

<舌>やや痩薄舌 虚赤  舌裏静脈怒張
<腹>堅満
<脈>虚浮弦数 按弱

虚脈は中空不足で浮脈で軟や大など 「四言脈訣」‘形大力薄、其虚可知‘
主病として気血不足で如肺痿、傷暑、多汗。
虚数で陰虚 虚浮弦で積滯浮熱を考える

弁証 陰虚内熱の尿路結石  
治方 滋陰降火 通淋排石

以下患者の漢方服用後のメールから

~せんじ薬として3週間分処方していただいた。
早速当日から煎じて服用。
色は黒褐色で味はとにかく苦い!量は100CCずつ1日3回である。

飲んだ後はとにかく利尿効果がすごい。
背中のむずむず感は少し和らいだ感じだが、とにかく頻尿、頻尿で困った。

飲み始めてから1週間ほどだったか、ある日突然トイレの際、金平糖のような石が違和感とともに排出

お陰様であれだけ苦しんだ痛みからは解放されることになった。

ただ、まだ残存している部分がありますので2回目のESDLを受けることになると思うので、その際、また漢方の力を借りることになると思います~
 
命門堂漢方薬局のホームページ http://www.meimondo.co.jp/リンク

69歳女性

<主訴>通年性の咳嗽と痰が止まらず。どの医院で薬を服用しても治らず、医師からは原因がわからないとのこと。
  布団に入ると憎悪。痰が切れにくい。温かいもので治まる
  便秘で 3日一回便秘薬服用。上気多汗で背中に汗をよくかく。
  盗汗あり。汗後にそわそわした悪風を感じる。
ご相談をしていると、患者さんの声がかん高い(肝熱)
<舌>喑紫瘀斑 苔膩 舌裏怒張
<腹>心窩部冷たい
<脈> 弦 大小不整で 結脈

脈不整で脈来が大小で跳び 脈では結脈分類にはいります。
これは老痰内結(現代医学では高脂血症と尿酸数値が高いなど、久しい腐敗した油のようなもので通利が悪くなっている)があると思われ、また宿食停積(久しい便秘、ヘソの横のツボ天枢穴が圧痛)
気血凝滞で気血上逆して心肺の上焦鬱熱からの咳嗽と考えます。 
漢方のバイブルである2000年前の傷寒雑病論の婦人産後病では、生理後の虚により「積冷」「気結」から婦人病から肺病や厥癲(癲癇)まで起こすで「鬼神」には非ず(たたりではない)としっかり説明しています。
患者は40代に 子宮体癌で全摘出もあることも問題があります。
これらから 更年期の血管伸縮失調のホットフラッシュに類似し、上気による咳嗽と考えます。ただ 結脈不整があり心窩部が冷えて寒飲があり上と下との気の流れを悪くして、これらは不整脈や上気に悪い影響を与えています。
「咳は肺の病のみならず、五臓六腑みな咳せしむ」とは まさに漢方をするものにと
っては名言であると思います。

漢方医学では、多くは薬草に代表されるように、草根木皮が中心であるが、葉天士の臨床医案では、「血肉有条」として動物性の素材を用いて、精血を失った腎虚(老化)に対して動物生薬をいろいろと用いている。そのひとつとしてよく用いられるのは、阿膠である。阿膠は元来、労働に強いロバのニカワを用いる。
阿膠 は神皇本草経では、気平味甘で「心腹内崩勞極、酒酒如瘧状、腰腹痛四肢酸疼、女子下血、安胎、久服軽身益気」とされ、
安胎(妊娠維持) 女子下血など流産予防や、疲労の極まりから、生理がだらだら続いたり、血尿がでたり、足腰の痛みに良いとされる。

阿膠をもちいると、子宮内膜が厚くなり生理量が増えたり、化粧のりが良くなり、肌が潤うと良く患者さんが話される。
子宮の肌が良くなれば、当たり前だが、表の肌も良くなる。
内の女子従業員の多くが、ロバの膠、くさ亀の膠、鹿角の膠の入った錠剤を、むさぼるように飲んで、肌の弾力性を自慢したいために肌を押さえて自慢している。

また母乳不足にも有効でこれは自分の娘にも実証済みだ。
妊娠中の女性の肌は一番一生で綺麗であるのは、生理で血を洩らさない状況だからで、アトピーの患者でも、妊娠中が肌が潤っている。

また「内崩」は血尿蛋白尿だけでなく、腰椎ヘルニヤのプロテオグリカンを含んだ軟骨の脱出だが、これらの束ねている線維輪の亀裂から生じるが、これらの線維輪の亀裂は古くなったタイヤと同じで、皮が中から物が抜けない(脱出)しないようにしているのと同じで、この阿膠がその働きを助けることは十分に想像できる。

紫根 味苦寒 「心腹の邪気、五疸を主り、中を補し、気を益し、九竅を利し、水道を通ず」

とある。紫根は色合いは紫で、古典での紫式部のように、紫色は高貴なものとしてとらえていたようです。

紫根を使った軟膏に 紫雲膏 があり(紫根・当帰・豚脂・胡麻油・黄蝋)ますが、痔の痛み。床ずれ、汗斑、さらに凍傷、火傷後の皮膚再生に使うが、その目標の多くが舌診すると、舌色がまさに紫根と同じ色合いの暗絳色や瘀斑で汗斑のように色素が沈着したものがみられることが多い。

特に末梢血流の悪くなった傷んだ血は瘀血と称して古くなればなるほど、色素が沈着した色で暗色になる、これらは瘀血から瘀毒と称して、強度の圧迫から組織の挫滅損傷から敗血症を起こすにいたる過程にある。


瘀について

瘀は停滞した血液に、老廃物としてきたなさを付け加える説と、単に停滞している血液というだけでとらえている説とがある。
§【証治准縄】汚れた血が瘀血である
§【臨床指南医案】【医林改籍】長患いが絡に入ったものが瘀血したものとしている
§【血証論】経を離れた血が瘀血だとしている
§瘀血とは循環せず、汚れて不潔で、経脈を離れ体内に停留している血液であり、長患いが脈絡に影響を及ぼして現れる病変である。


【聖済総録・傷寒統論】では毒熱が深部で瘀滞すれば瘀血に変わると述べている
【重訂広温熱論】では伏火が血液を蒸せば、血が煮詰められて瘀になると述べている
§瘀血による病変の軽重や新旧によって中医学では 滞血・留血・閉血・蓄血・宿血・乾血・老血・死血・敗血・悪血・賊血とか 書かれている

滞血・留血・閉血の概念は瘀血と同じで血液が蓄積して流れず、滞って塞がったもの。蓄血は一般に発病が急激であり、中・下焦の瘀血である。宿血・乾血・老血・死血は経過が長く、瘀積が久しく、短時間では散らせないものをいう。敗血とはその血がすでに腐敗し、正常な生理機能が失われた状態である。悪血・賊血は瘀血が人体に及ぼす危害が凶悪で残忍であることを形容している。


【血証論】で上・中・下焦、経絡、臓腑、腠理、肌肉、躯殻、攻心乗脾などというふうに詳細に分類している。また「瘀熱在裏」として傷寒論では茵陳蒿湯があり。
湿邪が気機を遮ったことでそのために湿熱がこもって黄疸になったり、胆汁が鬱積して濁毒ができる。また熱が鬱結して尿閉になったり腎気が衰えたり、三焦の気機が通らなくなったり、膀胱の気化作用が機能しなくなったり、小便が通じず濁毒が内に溜まったりする。
【温病条弁・上焦篇11条】では
「脾が鬱して皮膚が黄色くなり、その黄色がひどくなれば清竅がほとんど閉じたということであり、穢濁によって竅がふさがれたものは死ぬ」
血鬱・血瘀・血結という名称は、瘀血を軽重、新旧の違いから三つの段階に分類する概念である。これらと対応する治療法が活血行血・化瘀通絡・破血散結である。


これらの概念に私自身が臨床上で一番注目しているのが、瘀熱(伏火→瘀毒)による絡鬱である。上記では敗血に近い概念を想定している。臨床上では舌前乳頭の形状の色合い・舌裏状況の細絡の拡張や色合いが、瘀・熱・毒・絡鬱塞の新旧の程度を計り知ることができると考えている。単純には鮮紅は熱の度合いを紅から絳色が強くなれば瘀毒を意識している。

そのなかで 紫根はよくつかえる薬草である。


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