20世紀の科学の進歩は、おしなべてヒトの生活に「豊かさ」、「利便さ」そして「快適さ」をもたらしてきました。この方向は不可逆性ですので、何もなければ21世紀になっても止まることなく追い求められ、一層の都市化の進展、生活様式の多様化の傾向を辿るでしょう。しかし、この追求はあくまでヒトを中心において、展開していることを忘れてはならないと思います。

今世紀の課題は色々ありますが、「健康」と「環境」もその中の一つです。飽食の結果が生活習慣病の発症と密接に関係しているそうですが、本来ヒトを含む全ての生命体がもっている生体防御機構を、ヒトだけが科学進歩の恩恵の裏側で、十分に作動させなくても生命を維持できるような歪んだ状態での帰結です。
窓の外に生えている一草一木が目に見えない部分で種の保存のために、生物的、物理的、化学的なストレスを受けながら外部環境に適合するため、ギリギリの状態で生きていることを思い起こしてみたいものです。
「健康」と「環境=自然」は表裏一体であって、自然の中で、特定の種、例えばヒトだけに有利なことは決してあり得ないのではないかと自戒しているところです。 |
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