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前回の今日の一言(2月10日)/花粉症:花粉に沼るリンパ球リンク
でふれた、春先のリンパ球過剰&うっ血(≒血流の運動不足)。
これが人間側の花粉症誘因になっていますという話でした。

そこで意識したいのが、皆さんご存じ!の頭寒足熱。
早い話が、うっ血(特に首から上の)を回避するには
頭寒足熱を心掛けて下さいという訳で…。

例えば、今の時代はスマホやパソコンを通じて、
目への負担が確実に増加しています。
目を酷使する分だけ、目に送る血液は増えていき
その分だけ目の周辺にはうっ血・充血が起こりやすくなる。
そうして頭寒は妨げられ、頭熱に寄せていきます。

また例えば、頭寒足熱を保つのは内臓の働きなので
頭寒足熱が高いレベルで保たれていることは
すなわち、内臓の働きが良く、体内に毒素が少ない
という捉え方ができます。逆にいえば、
内臓の働きが悪く(弱く)、体内に毒素を溜め込んでいくと
頭寒足熱はレベルダウンしたり、頭熱に転んだりしてしまう訳で…。

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片や、内臓の働きが良くない人は、血行不良から
冷えや浮腫によるうっ血を招きやすくなります。
冷えや浮腫もある意味、毒素。
それらは、足熱に対してマイナスに働き、頭寒足寒に寄せる。
要するに、寒だらけな訳で…。

また一方で、日ごろの食生活を通じ、体内に毒素を溜めこむ
あるいは、冬の巣ごもりの時期、栄養と共にたくさん毒素を溜め込む、
それらは、頭寒に対してマイナスに働き、頭熱足熱に寄せる。
要するに、熱だらけな訳で…。

無病息災を願う春の七草粥。
胃腸の働きの回復&改善をはかりつつ、
体内の汚れを浄化する効果が期待できますけど
からだを清めて、本来の頭寒足熱を引き出そうとする
ターニングポイントでもある訳で…。

以前の今日の一言(1月22日)/花粉症の実態リンク の中で
述べたように、花粉症の強さは
アレルギー反応の強さと、
それを症状に転化するからだの状態と、
この2つの掛け算で、実際の症状が決まります。

アレルギー反応の強さについては、
からだの防衛役を担うリンパ球の活動(抗体反応)が肝になる訳で…。

幸か不幸か、春を迎え気温が上がると
リンパ球の活動は盛んになり、アレルギー反応をエキサイトさせていく。
ただ、皆さんがいうところの「免疫力」も、リンパ球頼みなので
その活動が活発になること自体は、からだにとって悪い反応ではありません。

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ただ一方で、リンパ球の活動はストレスに影響される訳で…。
過剰にストレスがかかり続けるほどに
リンパ球の活動が低下、そして免疫も低下。
その果てにはがんのリスクが…。
逆に言うと、ストレスフリーな状態はリンパ球の活動を
良くいえば、盛んにして「免疫力」を発揮する。
悪くいえば、過剰化・過敏化を招いていく。

ストレスフリーな状態。のんびり、ゆったり、穏やか。
悪く言えば、だらしない状態…。例えば、
体格は肥満やぽっちゃり傾向、からだを動かすこともよりも、
飲み食いの方が好き。生活習慣でも運動不足気味。
そうするとからだの中では血流もゆったりとしてくる。
その血流の運動不足ともいうべき状態は、しばしばうっ血を招く訳で…。

リンパ球過剰&うっ血(≒血流の運動不足)。
それが春には花粉に沼り、鼻炎として花開く。


前回の今日の一言(2月4日)/花粉症にエキサイト!?リンク に引き続き。

風邪&寒邪(寒冷ストレス)が招く水毒は
ふやけ(潤け)と共に、浸潤を生じさせます。
粘膜が白くふやけた状態をイメージすると良いかと。

対して、風邪&熱邪(温熱ストレス)が招く水毒は
花粉症をエキサイトさせ、炎症・充血と共に鼻粘膜に腫れを生じさせます。
粘膜が赤く腫れ上がった状態をイメージすると良いかと。
赤味が強いほど、エキサイト!を暗示します。
涙で目を腫らすとか、鼻のすすり過ぎ・かみ過ぎで鼻を腫らす
などの異常は、まさしくエキサイト!。

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加えて、寒冷ストレスが招く水毒は、薄く拡大していくのに対し
温熱ストレスが招く水毒は、一つの所に厚く積み重なっていく性質があります。
例えば、鼻水とか目の痒みは左右両方に同じように出現しますが
鼻づまりは必ずしもそうではなく、片方ずつに症状が出るという風に。
もっとも、実際は厚く積み重なると共に、からだの内へと攻め込み、
果ては慢性副鼻腔炎や蓄膿症を引き起こしていくのですが・・・。

あと余談ですが、花粉症に伴う痒みに注目すると、
前者は目に痒みにが出るのに対し、
後者は耳にも痒みが出るケースがあります。
耳が鼻と繋がっていることが関係するかは定かでありませんが・・・。

前回の今日の一言(2月3日)/龍と虎リンク の中で紹介した五虎湯。
花粉症やアレルギー性鼻炎に対しては、例えば
鼻水が粘っこいとか、粘膜が腫れ上がるとか、鼻がつまるなど
炎症が際立つ諸症状で出番が回ってくる。

五虎湯のターゲットとなる水毒は特に、鼻水や涙といった姿では体外に出ずに、
その場に留まり、そこを腫らす(炎症を起こす)方に作用する。
いいかえれば、炎症性の病理産物という姿。
その様は、火傷による水泡や関節炎による腫脹にも似ています。

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また一方で、そうした水毒を招く風邪&熱邪。
青龍湯の場合は水毒を招く風邪&寒邪を
寒冷ストレス(に伴う変調)と考えると理解しやすいですが、
同じようにして五虎湯について、風邪&熱邪を
温熱ストレスと考えると・・・、どうも理解しづらい。
夏真っ盛りならまだしも、春に温熱ストレスなんて・・・ねぇ。

先に結論。温熱ストレスは外から及ぼされるものにあらず。
からだの内から出現するもの。
花粉症に伴って発生する炎症もその一つですが、
小児特有の素養(体温が高め、肌や呼吸器がデリケート)とか
果ては夜に鼻が詰まるなんていうのも、
温熱ストレスを被りやすい一面と言えるかと。
つまりは、エキサイトしちゃうってことです。

今日の一言(1月27日)/水が絡む春風邪には青龍 リンク
から紹介を続けてきた青龍湯。龍を冠する漢方薬が存在するということは・・・、
虎を冠する漢方薬も存在するのがこの世界。

虎を冠する漢方薬のひとつ、五虎湯。
実は青龍湯と五虎湯は構成生薬に麻黄を用いるという共通点があります。

青龍の青は、麻黄の色(青緑)をかけているから
五虎湯の虎も、その姿はきっと青い・・・かはさておき、
青龍湯のターゲットは風邪・寒邪が招く水毒なのに対し
五虎湯のターゲットは風邪・熱邪が招く水毒。

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同じく麻黄を用いた漢方薬ですが
一方は寒性に用い、もう一方は熱性に用いる。
四神に名を連ねる龍や虎ですが、麻黄こそ神懸っている。

ちなみに、この薬効の違いは、麻黄と組み合わせる生薬の違いに因ります。
さしずめ、青龍湯では桂皮で寒水を温め、押し出し
五虎湯では石膏で熱水を冷やし、引っ込める、というところ。

花粉症の諸症状に伴う水毒は実のところ、
万時が「青龍湯で押せ・押せ」で対応できる訳ではありません。
現実は、押して駄目なら引いてみな!が必要になることも。
特に、炎症が顕著な症状ほど、五虎湯(麻黄+石膏)の妙技が冴えてきます。

あと、どうでも良い話ですけど。龍にも虎のような肉球があるらしい。
龍の九似。角は鹿、耳は牛、頭部はラクダ、うなじはヘビ、目はウサギ
腹は蛟(みずち)、鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎の手のひらなんだとか。


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