あるテレビ番組の中で、芍薬甘草湯が取り上げられました。
芍薬甘草湯は足のつりを改善するという事で、スポーツをする方の中では良く知られています。
当店では、ここ最近6月の初め頃から「芍薬甘草湯をください」と、ご指名の方が良く来店されるようになりました。
理由は「足がつって辛いから」ですが、なぜこの時期に足のつる方が増えたのでしょう?
それは、症状の原因にあります。
漢方の考えで「手足のつり」の原因は、簡単にいうと「筋(腱の事)」の栄養不足です。
【肝は血を蔵す】といい、【肝】が上手に【血】を蓄えられないと【肝血虚】と云う状態になり、【筋(腱)】に血液が行き渡らず、栄養が不足して【手足がつる】状態になると考えます。
この【肝血虚】はストレスなどが原因になる事が多いのですが、スポーツや暑さで沢山汗をかき、体内の水分が少なくなった【陰虚】と云う状態でも起こります。なぜなら【陰=水=血の源】だからです。
【芍薬甘草湯】は生薬の【芍薬】が【肝血を補う】働きをすることで、【手足のつり】を改善するのです。
上記のほか、【坐骨神経痛】の初期の症状のつりにも【芍薬甘草湯】を使用します。
前記より
スポーツをする人は・・・ストレス+汗+運動による筋肉の疲労
暑くなる時期・・・汗+水分不足
高齢者・・・加齢による陰虚
が【手足のつりの原因】という事がいえます。
ですから、スポーツをしなくてもこれから暑くなる時期は予防が大切です。
予防は水分補給・血の巡りを良くする・身体を冷やさない。ですが、日頃から麦味参顆粒・八仙宝寿丸などもお勧めです。