ある刺激を受けた場合、からだに実際に現れる反応は
(刺激の大きさ)×(刺激に対する感受性)×(刺激に対する反応性)
という積み上げによって現れていきます。
もう少し詳しく説明していくと
からだは刺激を受けると
幾分かは受け流して
ある部分は、はねのけて
またある部分は吸収(蓄積)して
そうして体内に入り込むという運命をたどります。
このうち受け流したり、反発したりすることにからだはまず、エネルギーを使います。
俗にいう「バリア」ですね。
バリアを利用して受け流し、または、跳(は)ね除(の)ける。
このバリアを生み出すのに用いられるのが、
漢方におけるエネルギーであるところの「気」です。
そして前にお話しましたように、
エネルギー(気)は刺激を感覚することにも費やされます。
つまるところ、私たちのからだは
片や刺激を受け流したり、跳ね除けることにエネルギーを用い、
片や刺激を感覚することにも、エネルギーを費やすというわけです。
さながら、コインの表と裏のような関係です。
ですから刺激を跳ね除けるバリアが強固になることは、
それだけ刺激に対する感受性が鋭敏になることの裏返しでもあります。
過ぎたエネルギーはそれだけ御(ぎょ)しがたくなる。
つまり、からだを守るはずのエネルギーが、
勢い余ってからだを傷つけるという矛盾を抱えることになる。
ではどうすれば良いのか、という話に行き着くわけですが
それは、気を御する部分=からだの器を大きくしていくこと
で解消されると考えます。
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更新日: 2014/09/16 |