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女性の生活と健康

Quality of Life 日常生活の健康アドバイス

 
   

日々の養生の心得と生薬

日々の養生の心得と生薬
女性の皆さん、日々の養生の心得と生薬があれば乗り切れます!
 

漢方、出来れば是非、煎じ薬を飲んでみて下さい。

 漢方エキス製剤に飽き足らず生薬の煎じ薬を色々と飲み始めて、はや7年目。ごく体力のない、日々過労気味の私自身と家族が、以来、格好の実験台です。幸いにも、強靭な体育会系の女性でなかった事と、根っからの東洋思想好きが、微妙な心身の不調を見抜く底力になってくれている気がします。

 漢方、出来れば是非、煎じ薬を飲んでみて下さい。大自然の知恵が、生薬に関わる人達の思いと、ちょっと手間を掛けて煎じる芳香とともにご自身の肉体、意識、魂を深く癒してくれる、なんとも至福の体感です。こんな体感は化学抽出物質からはまず得られません。特に煎じ薬は、生薬0.1~1g単位の匙加減が可能で、微妙な女性の不調を癒す手段として、これを超えるものはない、と断言出来るほどお薦めです。皆さん、5~10歳は若々しく、ぐっと綺麗に、元気で快活になられますから。

女性の生き方は・・・ほんとうに自由なのでしょうか?

 昨今、女性の生き方は多様になり、結婚や出産にとらわれず、様々な分野で社会進出をする方が増えてきました。結婚も働くのも嫌、何をしたいか解らない方も増えていますが。人は皆、平等で、男女の機会は均等であるべきで、生き方の選択肢は自由である、と戦後教育は教えてきたように思います。でも本当に自由なのでしょうか?

 誰しも、幼少期、思春期、性成熟期、更年期、老年期と、次第に体力充実し、やがて老いていく自然の摂理から解き放たれることはありません。ご自分の年齢や体力、情況に相応しい過ごし方、働き方まで解らなくなり、心身消耗しておられる方がとても多い気がします。男性はご体力を過信して猛烈に無理を重ね、50歳過ぎに大病で慌てる方が多いですね。女性が、過労の男性並に身体を酷使し、不摂生すれば、もっと若年のうちに、まず、月経がらみの症状か皮膚疾患が出て、心身が容易に破綻してしまいます。年齢差、性差や個人差という縛りも含め、人は決して今生授かった肉体と魂、それを育む自然や社会環境からは全く自由ではあり得ないものです。

 女性の不調と言えば、環境ホルモンの影響もさることながら、子宮内膜症や子宮筋腫がらみの強度の月経困難症、不妊症、乳癌や子宮頚癌をはじめとする悪性腫瘍、それにアトピー性皮膚炎等の皮膚疾患も増加の一方、OA機器による眼精疲労や頑固な肩凝り、腰痛、眩暈、頭痛、不眠、疲労が抜けない、鬱っぽい、などの訴えは日常茶飯事です。また、若年層からの不摂生で、「若年寄り化」の傾向が目立ちます。

 

 どうか皆さん、可能な限り無理のないライフプランを練り、不養生はいい加減に止め、お若いうちから規則正しい生活を心掛けて下さい。まず、もっと早寝を。テレビやパソコンで目を酷使していませんか?目標午後11時、週3日は午後10時には就寝して朝型の生活をなさってみて下さい。どんなに高価な健康食品や美容液よりも安上がりの健康法です。いわゆる[血の道]といわれる、月経にまつわる症状やお肌の症状、肩凝り、腰痛などの関節症状に関わる血の力は、夜の[陰]の時間に培われ、就寝時間が早くなければ回復は見込めません。

 それから、冷飲食は厳禁です。どんなに暑い日もせめて常温で、冷房中なら温かい飲み物を心掛けて下さい。脾胃(消化管)を冷やすと湿気と熱に化し、新陳代謝に極めて不利です。欧米の食生活、特に乳製品への盲信を捨て、加工食品やジャンクフードを極力避け、嗜好品もほどほどに、和食中心のバランスの取れた食事を腹八分で採って下さい。過激な運動のやりすぎも禁物、運動は気持ちの良い程度に。よく歩くことだけでも十分です。過密なスケジュールを組みすぎない事も大切です。日々の養生は、心穏やかに、真剣に生きることに繋がります。ご自分の適性や体力、諸般の事情によって、どんな生き方を選ぶにせよ、何かと苦労は付き纏うものですが、健やかな心身を保ち、まずご自分を愛し、他者に決して邪魔されない安らかさがあれば、難局も乗り切れ、光明が見えるというものです。職場にせよ家庭にせよ趣味の場にせよ、ご自分が日々最も充足する場だけは是非、確保し、疲れを感じたら、生薬を飲んで早めに潔く休養をお取り下さい。明くる朝には再び鋭気が蘇ること請け合いです。


文:ながしま東洋医学専門クリニック 永島 知子
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