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コロナウイルス

 
 緊急事態宣言も解除され、ようやく街にも人が戻ってきました。
コロナウイルスがいなくなったのではなく収束してないわけですから、
これから、人々の生活習慣は今までと違ったものになっていきます。
一度、在宅ワークを始められた方は、満員電車に乗って通勤する
ことが今まで以上に苦痛に感じるとおっしゃっています。
5月病やコロナ鬱症状が出て、やる気の出ない方もおられます。
少しずつ、慌てず規則正しい生活を取り戻したいものです。

前回、生まれながらにもっている「自然免疫」の話をしましたが、
今回はもう一つの免疫である、「獲得免疫」についてお話します。
 「獲得免疫」とは、生まれてから病原体と接する経験を積み重ねて
獲得して行く新しい免疫システムです。

特徴は、特異性と記憶にあります。

一度侵入した病原体の特異性を覚えていて、二度目に侵入した
場合はすぐに攻撃して発病しにくくなります。
同じ病気に二度かからないのは、抗原抗体反応(一種類の敵には
一種類のみ有効な武器で対応)によるもので、リンパ球のT 細胞
及びB細胞が担当します。
自然免疫担当細胞のマクロファージやNK細胞が常に異物の侵入を
見張り、異物が侵入したら異物をマクロファージは貪食(必要なもの
を取り込み、消化し、分解すること)して、その情報を司令塔リンパ球
であるヘルパーT細胞に情報伝えます。
そして、獲得免疫細胞であるB細胞やキラーT細胞などを活性化します。

自然免疫・・・マクロファージ、NK細胞        
        [比較的大きな細菌、花粉、黄砂、PM2.5]

獲得免疫・・・キラーT細胞、B細胞
         [ウイルス、感染細胞、自己異常細胞、がん]

生体防御機構は、非特異的な監視機構である自然免疫と特異的な
攻撃できる獲得免疫の連携プレーで生体をあらゆる敵から守っているのです。

ワクチンは、この免疫系の働きを利用して作られています。
新型コロナウイルスに対するワクチンが開発中ですが、ウイルスの変異、
副作用も予想されワクチン製造の難しさが伝えられています。

副作用がなく、有効性の高いワクチンが一日も早く開発されることを祈ります。
ワクチンを打っても抗体ができないと感染症にかかります。
自分の力で、抗体をつくる力も免疫力なのです。


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神戸市中央区で漢方薬の相談薬局。

がん、自己免疫疾患、リウマチ、潰瘍性大腸炎など

食養生も大切にしている『漢方薬局けんこう屋』にお問い合わせ下さい。

http://www.e-kenkouya.com/リンク

【天寿を生き、心身ともに健やかな人生をあなたに・・・】

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この1か月で、街は激変しました。目に見えないウイルスによって
世界中がひっくり返るほどの事態になりました。
人・物・お金がストップし経済は回らず、緊急事態宣言で営業できない
お店が増え、閉店に追い込まれるお店もあります。

気持ちも落ち込み、眠れない・食欲がない・喧嘩が絶えないと言う
お話が増えています。子供たちも学校へ行けず、ストレスが溜まっています。
寝言を言うお子さん、怖い夢を見るお子さんも増えています。

こんな時に、どのような生活を送れば一番良いのか、知り合いの
免疫学に詳しいドクターにも聞いて考えてみました。
まず、免疫力を落とさないようにすることが一番であると思います。

免疫系は、自律神経やホルモン系と密接にかかわりあっているので、
恐怖や怒り、不安な状態では全く活性化されません。
交感神経緊張状態である恐怖・怒り・不安の時は、自らの副腎から
ステロイドホルモンを分泌して、身体を守ろうとします。
一時は元気が出て動けるのですが、ホルモンが低下すると、その後から
今度は免疫抑制の状態へ落ち込みます。
年末などにとても忙しいなか元気にバリバリ仕事した後に、お正月
休みに入ってほっとした途端によく風邪を引くことがあります。

このような状態は、体は免疫抑制が起こり風邪などのウイルスに感染
しやすくなっています。
疲れをためず、睡眠を多めに取って、身体はお風呂につかってゆっくり
温める。食事も腹八分目にし、野菜・果物も摂ることが大切です。
新鮮な野菜を摂りにくい緊急事態時は、青汁や野菜ジュースなども
取り入れましょう。また、散歩やヨガなどの軽い運動も大切です。
副交感神経を優位にして癌細胞やウイルスと戦ってくれるNK細胞や
キラーT細胞などを活性化しましょう。
リラックスした呼吸と十分な睡眠を心がけたいものです。

私たちの身体には「自然免疫」と「獲得免疫」という2つの免疫システム
あります。
1つ目の「自然免疫」は、生まれながらに体に備わっているものです。
自分の力で元に戻してゆく自然治癒力の根幹をなす重要なシステムで、
マクロファージや顆粒球(主に好中球)、NK細胞が担当しています。

自然免疫は細菌などを排除する力がありますが、細菌・ウイルスなどの
敵を記憶することはできません。異物の排除する為に、迅速に働きます。
まずマクロファージは、異物発見能力が高く、体内に侵入した敵を飲み込み、
細胞の中で消化します。(貪食能)
そして、顆粒球も貪食能(敵を食べる作用)を持ち、生体に傷が出来たら
一番に駆けつけ、細菌が侵入すると食べて殺菌します。
傷の後に膿が溜まりますが、顆粒球が細菌と戦った後の死骸です。
マスコミなどでよく話題になるNK細胞は、がん細胞やウイルス感染した
異常細胞を見つけ、タンパク質を振りかけて排除し、マクロファージの
ようにアメーバ状の高い貪食能を持っています。

BCG接種した方は、新型コロナウイルスに感染しにくいのではないかと
言われています。
しかし、その理由は現在はっきりしていませんが、ウシの結核菌を弱めて
作られたBCGワクチンは、ヒトの自然免疫活性を高めるためではないかとも
言われています。
日本が欧米に比べて感染者数・死亡者数が少ない理由かもしれません。
今後の研究結果が待たれるところです。
次回は、もう一つの免疫システムである、「獲得免疫」についてお伝えします。

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新型コロナウイルスが、世界中に広がり、日本でも日増しに
患者数が増えています。
今までウイルス検査できなかった人が、保険適用で行えるように
なったら、患者数が一気に増えることが懸念されます。

大阪大学免疫学フロンティア研究センターの世界的な免疫学者、
宮坂昌之教授がコロナウイルス対策について話されています。
「公衆衛生の概念が最も進んでいたのは当初からイギリス。
今でもアメリカとイギリスは進んでいて公衆衛生の本物の専門家
がいる。大学だけではなくて政府の機関にもいるし、医学の中の
非常に重要な分野だ」
「日本は専門家会議にはウイルスや細菌感染の専門家、内科の
人ぐらいは行くが、公衆衛生の専門家が手薄である」。そして、
「日本は1918年のスペイン風邪の時にたくさんの人が死んだ。
ところが日本の医学が当時は十分に成熟していなかった。
あの時にどういうことがあったのかということは私たちも全く習って
いないし、感染症の歴史というのは日本ではほとんど役立てられて
いないと思う


Wikipediaには、スペイン風邪について次のように記載されています。
スペイン風邪は、記録にある限り、人類が遭遇した最初のインフル
エンザの大流行(パンデミック)である。
スペインかぜの感染者は約5億人以上、死者は5,000万人から
1億人に及び、当時の世界人口は18~20億人であると推定されて
いるため、全人類の3割近くがスペインかぜに感染したことになる。
日本では、当時の人口5,500万人に対し39万人が死亡し、アメリカ
でも50万人が死亡した。これらの数値は感染症のみならず戦争や
災害などすべてのヒトの死因の中でも、最も多くのヒトを短期間で
死亡に至らしめた記録的なものである。

 1918年(大正7年)のスペイン風邪の話は、山本巖先生からよく
聞きました。大阪の阿倍野の斎場に、死体を乗せた大八車を引いた
人がいっぱい詰めかけて、焼く順番を待ったそうです。
しかし埋葬が追い付かず斎場近くには、死体の山が出来ていた
そうです。
患者が病院、診療所へ押しかけ、医者が裏口から逃げだしたとも
言われています。現代の中国・武漢で起こっているような「医療崩壊」が
発生したそうです。

 山本先生の先々代の師匠にあたる森道伯先生は、当時の
スペイン風邪の病態を3つに分けて

脳症型には、升麻葛根湯加白芷川芎細辛(しょうまかっこんとうかびゃくしせんきゅうさいしん)
肺炎型には、小青竜湯加杏仁石膏 (しょうせいりゅうとうかきょうにんせっこう)
胃腸型には、香蘇散加茯苓白朮半夏 (こうそさんかぶくりょうびゃくじゅつはんげ)

 という処方で対応し、多くの患者を救ったことが記録に残っています。

今回の新型コロナウイルスは、病院へ行っても薬もワクチンもまだありません。
新しい新型インフルエンザ薬や、エイズの薬を利用した試みも
報道されていますが、どのような副作用が出るか分かっていません。
重症のご病気の方、持病のある高齢者の方は、優先的に入院が
可能かもしれませんが、患者数が多くなった時は、病院での対応は
不透明です。

 3月2日からの2週間は外出自粛で沈静化をはかりたいというのが
政府の見解です。
世界的な感染が広がるパンデミックが起こり、病院がパニックなったら
大変な事態になります。
心配な毎日ですが、規則正しい毎日と食生活、そして手洗い、免疫力の
維持が非常に重要な予防手段であると思います。


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がん闘病と社会復帰

漢方薬局けんこう屋 (兵庫県神戸市中央区)

20201
がん闘病と社会復帰


 年末年始の太平洋側は、天候に恵まれ比較的暖かい
お正月になりました。
長い休みから学校や仕事が始まっていますが、体調を
崩さない様にお気をつけください。 令和2年となり、
今年は東京オリンピックが開催され、全国的に盛り上がり
華やかな年になりそうです。

 国の働き方改革実行計画の中に、
「治療と仕事の両立支援」という方針が盛り込まれました。
その背景には、大病をし、社会復帰する際に大きな壁に
ぶつかる方が多いことが挙げられます。

 先日、日経新聞に連載されていたキャンサーソリューション社長 
桜井なおみさんのお話です。
37歳で乳がんと診断され、設計事務所を休職し約8年間
ホルモン療法を受けられました。
職場復帰し、2年後に転職。その後キャンサー・ソリューションズ
株式会社を設立し、がんでも働きやすい社会を目指し、
患者の雇用機会の創出や相談事業に取り組んでおられます。 

 桜井さんはその中で、大切な事は社会保障制度や傷病手当金
制度をつくることではなく、「人が人として向き合うことだ。そして、
患者自身が治療を通じた体験を人生の中でどう意味づけるかだ。
医療がますます進化している今、社会に何が求められているかを
考える時期だ。どんな時にも、患者や家族を孤独にしない社会の
しくみをつくることが大切である」
と言われています。

 また桜井さんは、病気で失ったものは大きく、多かった。
でも、どんな経験であれ『人生に無駄なことは一つもない。』

思えるようになっている。
周囲の力を借りながら「がんになっても安心して暮らせる社会の
構築」を目指していきたい」
 
と結ばれています。

 当薬局にもがんや難病の方で、実際に闘病生活を続けながら、
働いておられる方が増えています。
最先端の医療を受けながら心のケアは受けることができず、
何とか回復して現場復帰されても、現場のハードワークにさらされ、
体力を消耗し、体調を崩される方も少なくありません。

病気の方が社会復帰し、体調が戻るまでの十分な時間とケアが
国のセーフティーネットで整えられることを願い、
新年のご挨拶とさせていただきます。

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癌からの逃れ方


朝晩は肌寒く、日中は暑くなって、寒暖差の大きな日々が
続いています。
季節外れの黄砂が飛び、喉や鼻の調子の悪い方もおられます。
季節の変わり目、体調に気をつけてお過ごしください。

前回の岡山大学の細胞生理学の神谷厚保範教授らが
発表された研究「患者がストレスにさらされると、乳がんが
悪化する。」
の続きのお話です。

以前よりお伝えしている免疫学者の故・安保徹教授の説では、
癌にならない様にするためには、まず交感神経緊張を持続
させるような生活をやめる事だと言われていました。
どのような生活をやめるのかというと、

1.働きすぎの人は仕事の時間を短くし、趣味の時間・睡眠時間
を増やす。大酒飲みの方は、酒を飲む量と回数を減らす。

2.悩みのある人は、悩みを減らす。逃れ難い悩みを持つ人は、
悩みが病気を作るというメカニズムを理解して出来る限り
悩みから逃れる。

3.痛み止めを長期にわたって使用している人はその治療から
少しでも逃れる事を見つける。

では、がんになってしまった方の日常生活はどうするべきなのか?

①交感神経緊張を強いてきた原因を探り、それを取り除く。

②交感神経によって引き起こされた「血流障害と顆粒球増多」は、
癌になった後でも続くため、副交感神経優位な生活へ戻し、
癌を自然消退 させる生活を目指す。
副交感神経優位にするためには、睡眠をしっかり取り、
 働きすぎをやめ、お風呂や湯たんぽで体を温める、呼吸を
 深くゆっくり腹式呼吸を行う等が効果的です。

漢方薬には、自律神経を整え安定させる効果を期待できる
ものがあります。その結果ホルモン系や免疫系の体内バランスが
整ってきます。
がん細胞を攻撃できる白血球、NK細胞やキラーT細胞が働きやすく
なります。また、血流障害の改善には駆瘀血剤(くおけつざい)
「おけつを改善する漢方薬」を併用する事が大切です。

つまり血の流れを良くし体温を上げる事が、
癌から逃れるためには、最も重要です。


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