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70歳代 女性 
 「友達に勧められた黒ニンニクを食べ始めて、なんだか胃の調子悪くなったんですが、食べ続けて大丈夫ですかね?」と町内の患者さんに昨日尋ねられた。春になると1日何回も電話をしてくるくらい、心が敏感な方だ。
 そもそも僕はニンニクが嫌いだから、白でも黒でも黄色でも、ニンニクに関しては全く知識がない。牛窓に工場があり、そこの看板で黒ニンニクと言う単語も知っているだけだ。だから、胃の調子が悪くなるという傾向も根拠も僕は知らない。それどころか色も形も味も何も知らない。
 そこで当然「僕は何も分からん」と答えた。今までほとんどの質問には答えていたらしいから、そのゼロ回答には驚いていたが、「何でもかんでもお尋ねしてすみませんでした」と珍しく簡単に引き下がった。
 ところが今日、診療所の処方箋を持って来た時に、「先生の所には黒ニンニクの食べ過ぎで胃を悪くした人が良く来るんですって」と妙にうれしそうな顔で教えてくれた。消化器内科だから、胃を悪くした人が行きやすいのだろうが、自分だけでないことが分かって安心したのだろう。「息子は何て言っていた?」と興味本位で尋ねてみたら「食べ過ぎには注意したほうがいいけれどやめなくてもいい」と言ったらしい。まるで教科書のような回答だが、楽しみを奪う必要もないし、食べ過ぎなければいい食べ物だろうから、玉虫色の返事をしたのだろう。
 考えてみれば、コーヒーの飲みすぎ、カシュウナッツの食べ過ぎ、酒の飲みすぎ、タバコの吸い過ぎなどでも胃の調子を壊すことが多いが、これらで続けることの是非を尋ねられたことはない。恐らく体調に寄与するような殺し文句で勧められた人が、継続に不安を抱えるのだと思う。確信犯はコーヒーやカシュウナッツや、酒やたばこのせいにはしないから。
 やはり食べものはすべて「美味しくいただく」に限る。 


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