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のどを使い過ぎたせいか、声が嗄(か)れる。
ハスキー声になる。声を出しにくい。

のど(声帯)を使って声を出す事は、身体を使って(=運動して)汗を出す事に似ています。
体が発熱して発汗を促すように、のどは振動(≒発熱)して発声を促します。

肌に強い熱を当てると、日焼けや火傷を起こすように
のどは声の出し過ぎ(≒強い熱)を当てると、炎症(≒火傷)を起こします。
大声や飲酒で声を嗄らせるのも、同様の状態です。
そして皮膚の火傷は、時に水ぶくれを伴いますが、
のどではそれが結節やポリープに相当します。
一方で、声の仕事をする人はボイス・トレーニングを必ず行います。
声を鍛えるというのは、まさしくスポーツマンが汗を出して身体を鍛えるのと同じです。
そして健全なスポーツマンの肌が締まっているように、健全なのどもまた締まりや弾力が強い

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声の出が悪いとか、声が嗄れやすいというのは、
のどの締まりの悪さ(弛緩や浮腫を伴う状態)を反映しています。

しわがれ声に服んでおきたい漢方薬は即ち、
①のどの使い過ぎによる炎症(火傷)を防ぐ漢方薬
②のどに適度な締まりを与える漢方薬を意味します。
ちなみに、しわがれ声の漢方名薬といえば響声破笛丸がありますが、
この漢方薬は①と②を兼ねたバランスの良い方剤です。

しわがれ声に用いる漢方薬はこれ以外にも、
使い過ぎによる腫れを鎮める駆風解毒湯や竹葉石膏湯
のどに潤いを与えて発声を助ける麦門冬湯や養陰清肺湯、
あるいは、体表の締まりを整える玉塀風散、
のどの過緊張を解く半夏厚朴湯などに、一服の価値があります。

冬になると足元が冷える。足が冷たくて眠りづらい。

手先・足先といった体の末端部分では
寒さが強くなるにつれて、冷えを感じやすくなります。
それ自体は、寒いから冷えるという正常な反応(寒冷障害)ですから
手足を寒さに直に晒さない、指を意識して動かしてみる、
カイロで温めるなど積極的な対応が求められます。

けれど一方で、末端に現れる冷えは血行の悪さ(血行障害)も反映します。
手先・足先といった末端は、体の中心から見れば
一番遠い部分=血液を一番届かせにくい部分に当たります。
そういった部分で冷えを感じることは、
体の温もりが届きにくい(届いていない)サインです。

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血行の悪さは、日中は身体を動かすことで
ある程度サポートできますが、夜半や就寝中は難しくなります。
逆に体の血流は、夜半や就寝中に落ち着き消沈していくので
日中よりも夜半や早朝に冷えを感じやすいのは、納得できる話だと思います。

足元が冷える時に服んでおきたい漢方薬とは即ち
足元の血行の悪さを改善する漢方薬を指します。
そういった場合には、手足へ向かう血流を増やしていく人参養栄湯や当帰四逆湯、
足腰の血流循環を整える芎帰調血飲や八味地黄丸、
あるいは下半身へ向かう血液を温める苓姜朮甘湯や五積散に、一服の価値があります。

のどが荒れやすい。
かぜを引くと、決まって喉を荒らしてしまう。
のどの腫れや痛みがひどく、いつも抗生物質のお世話になる。

そういう病状はしばしば、のどの偏った性質(状態)で引き起こされます。
漢方的には、その偏りは陽証・実証・熱証といった形で表現されますが
簡単に言えば、「荒れにくさ」よりも「荒れやすさ」が勝るほどに、
のど粘膜は荒れやすく、腫れはひどくなります。
そういった偏りが、免疫で起こるとアレルギーに、
患部で起きると呼吸器が弱いという話に言及されます。

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のどを荒れにくくする。その為には
のど粘膜の「荒れにくさ」と「荒れやすさ」のバランスを整えることが重要です。
例えば、大人よりも子供の方が、虚弱な人よりも旺盛な人の方が
ゆっくりした生活よりも忙しい生活を過ごす人の方が「荒れやすさ」は盛んになりやすい。
そういった場合には頻発する炎症を鎮める、荊防敗毒散や荊芥連翹湯、
あるいは柴胡桂枝乾姜湯に一服の価値があります。

また一方で、若い人よりも高齢の人の方が、口の渇きや皮膚の痒みを訴える人の方が
かぜを引きにくい人よりも引きやすい人の方が「荒れにくさ」は衰えやすい。
そういった場合には喉に潤いを与える、麦門冬湯や滋陰降火湯、
あるいは味麦地黄丸に一服の価値があります。

花粉症でも、鼻がムズムズする。鼻水がズルスル出る。くしゃみを連発する。
あるいは、そういった症状が周りの人よりも先に現れる。

そういった症状には、患部が水を吸って膨らんだ=潤け(ふやけ)た状態が関係しています。
潤けた粘膜は刺激に対して敏感になり、分泌症状が頻繁に現れるようになりますが、
冬の寒気がしばしば、この潤け状態を招きます。

寒空に身を晒して、鼻水を出す。
それ自体は誰でも経験がある正常な反応ですが、
症状が繰り返されたり、身体が寒気に対して敏感になると、
患部はしだいに潤けを帯びて緩んでいき、大した寒さがなくても、あるいは寒さ以外の刺激でも
鼻水や涙目、くしゃみといった、分泌症状を起こすようになります。

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花粉症に備えて服んでおきたい漢方薬の一つは即ち、
暖かい時期に先んじて、患部の潤けを解消しておく存在を意味します。
それは例えば、寒気で潤けた粘膜を元に戻す小青龍湯をはじめ、
粘膜を適度に引き締める玉塀風散や黄耆建中湯、
あるいは呼吸器の水はけを整える苓甘姜味辛夏仁湯や香砂六君子湯に、一服の価値があります。

なお、寒気によって潤けた粘膜は、温かい季節を迎えると
さらに潤けるようになります(暖かさによる弛緩)。
その為、ここで紹介した漢方薬は春前の寒さが残る時期から服用しておく方が効果的です。

春の訪れと共に出現する花粉症。
発症は特定の時期に限定されますが
症状の現れ方・特徴には、冬場や春先の体調の整え方が深く関係しています。

これは耳鼻咽喉科の先生から聞いた話ですが
例年、花粉症の症状を抱える人は、2月2日には決まって節分の豆を食べ、
2月14日には決まってチョコレートを食べて、診療に訪れる。
花粉の存在も然ることながら、実はそういった食生活が花粉症を勢いづかせる。
花粉症に悩む人は、ぜひそういう事にも目を向けて欲しい。

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豆やチョコレートそのものは、必ずしも症状を誘発するものではありません。
けれど、花粉症やアレルギー体質を抱える人にとっては
充血や腫れ(浮腫)を通じて、症状を激化・悪化させる要素になります。
極端な事を言えば、チョコレートを食べて鼻血を訴える人は、
鼻粘膜に刺激を与えると、炎症(鼻炎)を訴える状態に陥ります。
鼻血が漏れる人は、鼻汁も同じく漏れやすいという訳です。

花粉症に備えて服んでおきたい漢方薬の一つは即ち、
症状に先んじて、患部の充血・腫れを鎮めておく存在を意味します。
それは例えば、過敏性の炎症症状を鎮める柴胡清肝湯や荊芥連翹湯、
あるいは粘膜の浮腫を防ぐ玉塀風散や桂枝加黄耆湯に一服の価値があります。
これらの漢方薬は花粉症の中でも、鼻炎や鼻づまり、
目の痒みが強く現れるものに効果的です。


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