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12月を師走と呼ぶように
年の暮れは仕事の追い込みや年末行事の増加で、
いつも以上に忙しくなると思います。

忙しいときこそ、休息を大切にしましょう。
確かにその通りですが、忙しい時期であれば、休息する時間そのものが限られがち。
だから、休息を大切にしなさい=休息する時間を長く設けなさいとはなりません。
むしろ、効果的な休息を心掛ける、休息の質を高める事が大切だと思います。

いつも以上に忙しいときの休息は
忙しさに伴うオーバーヒートを鎮める
疲労を蓄積して、内臓(五臓)の働きを弱らせない
事がポイントです。

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また、そうした目的で休息を取る場合、一まとめよりもこまめな休息が効果的です。
こまめな休息を通じて、ON/OFFの切り替えが上手になる事は、
自律神経系の働きも盛んになり、それがまたメリハリをつけるという好循環をもたらします。
長い時間をかけてじっくり行う休息と
短時間で効率よく行う休息は、目的・用途が同じではありません。
だから例えば、寝溜め:週末にまとめて睡眠を取る休息は
長い時間を費やして、効率の悪い事を黙々と行うように感じます。

自分自身の体質や日々の体調、生活スタイルに応じて、休息に工夫をもたせましょう。


皮膚の奥には肌があり、肌の奥には筋肉がある。
そういう点では、筋肉組織は皮膚の下積みになるともいえます。
筋肉や肌の状態は良くも悪くも、その上に広がる皮膚に影響を与えるという訳です。
もっとも、「皮膚を整える為に筋肉を鍛えよ」という訳ではありません。

東洋医学では、筋肉は肝に属する、皮膚は肺に属すると言われます。
前述の筋肉と皮膚の関係は、五臓に当てれば肝と肺の関係として言及されます。
肝は蔵血を主り、血流と共に栄養を管理する働きを持ち
肝を盛んにする行いは、肌を通じ、皮膚に栄養を運ぶ作用を持ちます。
即ち、肝・脾・肺という文字通りの順に、
筋肉組織(肝)から肌(脾)、更には皮膚(肺)へとその恩恵が伝達される訳です。

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慢性的な皮膚病ではしばしば、皮膚そのものだけでなく
その下に存在して皮膚を支えるはずの、肌や筋肉組織が脆弱化している場合があります。
そういう場合、皮膚のみを懸命に治療してもなかなか能率は上がらず、
肌や筋肉組織の慢性的消耗の回復、東洋医学的に言えば脾や肝のお手当てが必要になります。
治りが遅い、なかなか改善しないといった悩みも、その辺に答えがあると思います。

皮膚に元気がないのは、皮膚のせいじゃありません。
それは皮膚を支える肌や筋肉が、困窮しているサインですよ。

12月にも関わらず、昨日は季節外れの猛烈な温かさを迎えました。
温かくなる事は気象の異常によるかもしれませんが
問題はむしろその後にやってくる、急激な落差を伴う寒さにあるのでは?と思います。

どれだけ寒いかというのは、気温ではなくて体感が優先します。
だから理想は、寒さに慣れるというのに尽きるのですが
漢方では傷寒と言われ、寒さはときに身体を傷つける厄介者とされます。

温かい日々から、急激な気温差を伴って訪れる寒さ。
温かさで緩んだ身体には、堪えます。
12月であるという事を忘れずに、
身体は温め&引き締めで、やがて訪れる寒さに備えましょう。

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また、急激な気温差に求められるのは、瞬発力&対応力。
それらを発現するのは、自律神経(五臓の肝)と言われますが、
実際に発揮される場所は肌・皮膚(五臓の脾・肺)。
油断というけれど、この場合に断たれる恐れがあるのは
肌の油的な役割を果たす営気。

やがて訪れる寒さに備え、肝を通じて肺に油(営気)を注ぐべし。

鼻呼吸。口呼吸。
同じ呼吸だけど、漢方では鼻と口は大違い。
同じ行為でも、場所が違えば本質は異なり、本質が異なれば効果も変わってくる。
漢方では、鼻は金肺に属し、口は土脾に属します。
金の輝きは、汚れを弾く清潔さを導くのに対して
土の柔さは、生命活動を助長する原動力を導きます。

呼吸は、身体の内側へと清いものを招き、
身体の外側へと濁ったものを排出するという、表裏一体の行為です。
息を吸う行為は、鼻に頼れば、身体を防御する側面が強く
口に頼れば、生命活動を助長(この場合、身体を温め、膨張させる)側面が強くなる。
ただ実際には、口で息を吸う事は本来のメリットよりもデメリットが勝る
(身体の奥深くへ悪邪の侵入を助長する)ので、悪行とされます。

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それに対して、息を吐く行為は、鼻に頼れば
体内を清める(乱れた状態を正す)側面が強くなる。
鼻息を荒くすることは、身体の平静を整える行為という訳です。
一方で口に頼れば、体内の生命活動を外に発揮するという側面が強くなる。
大声を出すというのも、見方を変えれば息を吐く事と同じで
ここぞという時に「うおぉぉぉ!!」と唸り声を上げる事には、心身を奮い立たせる作用があります。
息を吐く事には適材適所があり、普段は鼻で行い、
ここぞという時や活発さを求める時には口で行うのが良いとされます。

寒冷喘息とか寒冷蕁麻疹、あるいは寒冷性鼻炎。

症状を訴える部位や、症状の現れ方は違えども
寒い季節に起きるという点では、共通しています。
寒冷によって、皮膚や呼吸器に特有の症状が現れる。
それらに共通するのは、肺が不安定という点。
漢方でいう五臓の肺が不安定な点に尽きると思います。

不安定なのは必ずしも、悪い事ではありません。
未熟や未病(健康と病気の中間の状態)もそこに含まれるのでしょうから。
そして肺が不安定になる理由も、人それぞれです。
強い寒冷(寒暖差)に暴露されて、それに反応するとか
身体が肺を十分に温められず、発散力が弱まるとか
肺が水浸しで浮腫を伴い、腫れ(炎症)を繰り返すとか。

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不安定な状態を改善・解消して、肺を整える。
その中には、肺そのものを強くする事も含まれますが
一方で、肺には他の五臓の受け皿となる側面もあります。
体表も属する肺は、最大の面積を持つ臓器でもあり、いろんな場面に介在しています。
だから症状は肺を通じて現れるけど、必ずしも肺に原因がある訳ではありません。

肺を強くすれば、たしかに肺は安定しやすくなる。
けれど一方で肺の働きが整うと、本来の他の五臓を反映する働きも高まる。
だからこそ肺には、金としての清潔さ・清廉さが求められる訳ですけど。


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