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冷え性

今年は寒さ厳しいとの予報、心配ですね。日ごろ冷え性の方は
ぜひ今から対策をお勧めします。

漢方薬は温めることが得意で、桂枝、人参、乾姜、生姜、当帰
紅花、等々 たくさんの温める薬草があります。

冷える原因や証によって治し方が違ってきます。

気が不足し巡らせる力が弱く冷える方
顔色が悪い、むくみ、下痢、かぜをひきやすい、などの症状
があり、冷えるもの・・・代表処方 (補中益気湯)
気の流れが悪く、手足冷えるものの、体の中に熱邪があるもの。
ストレスが多い方がおこりやすい。
手足の冷え、口渇、胸苦しい、腹痛・・代表処方 (加味逍遥散)
血虚 血量が足りない方
手足の冷え、顔色が青白い、生理不順、生理痛、などがある
         ・・・代表処方 (婦人宝)
冷えにも原因や体質によって治し方が様々で、ご自身のタイプ
にあった漢方薬を使うことが大切です。

  必ず漢方専門家にご相談されてお使いください

  ヨクイニンの効能(イボ、美肌、美白)

ヨクイニン(薏苡仁)とはイネ科の麦の一種で、生薬としては「ヨクイニン」、民間薬としては「ハトムギ」と言われています。ヨクイニンはハトムギの皮を除いたもので、成分もほぼ同じです。

ヨクイニンには、たんぱく質やカルシウム、鉄分、ビタミンB群、糖質などの栄養素がバランス良く豊富に含まれています。
それゆえ美容効果が高く健康促進には最適の成分です。

昔からイボの治療や肌荒れなどの改善に使用され、いろいろな肌のトラブルに効果があります。現在では化粧品の成分としてもよく利用されています。

ヨクイニンの効能は、皮膚の新陳代謝促進し、血行を良くします。効能は、抗炎症、皮膚の保湿、皮膚再生、美白、角質化防止、利水効果、浮腫み改善、免疫力アップなどがあり、イボ、シミ、ニキビ、肌荒れ全般に使われます。

 ~ヨクイニンはこんな方におすすめです。~
  ●イボが気になる方(ウイルス性のイボに効くといわれています)
 ●肌が荒れ気になる方
 ●肌のキメが乱れているという方
 ●ニキビ、シミ、吹き出物が、気になる方
 ●むくみやすい方
   ●皮膚病、生活習慣病、アレルギーの予防

     ~ヨクイニンをとるには、~
  ■ヨクイニン(そのもの)、 煮出してその液をのんだり、薬膳料理としてお粥に入れたり、ご飯と炊き込んだりします。
  ■ヨクイニン末、 ヨクイニンの粉末を服用します。
  ■ヨクイニン錠、 ヨクイニンの粉末やエキスを錠剤にしたものを服用します。
  ■はと麦、はと麦茶、 煮出して、健康茶としてお飲みいただきます。


   ~漢方薬の生薬としても配合されています。~
 ●生理不順、女性ホルモンのバランスの崩れ、血の汚れ体質の方のニキビ、肌荒れなどによく使われる桂枝茯苓丸料加ヨクイニン
 ●ヨクイニンの水分代謝改善作用、消炎作用等で、関節痛や筋肉痛、神経痛などに用いる漢方薬の薏苡仁湯(ヨクイニントウ)があります。

 ロコモティブシンドローム( 運動器症候群)は、骨・関節・筋肉といった運動器官の機能が衰えることで、立ったり歩いたりする日常生活の動作が困難になり、人や道具の助けが必要な状態で、介護が必要になったり、寝たきりになった状態、または将来的にそのリスクが高い状態、予備群のことを指します。

 運動器の病気は、身体の悪い場所だけに注目するのが一般的でしたが、ロコモの考え方では個別ではなく、運動器全体の機能低下て、介護が必要になる可能性を考えます。
 骨・関節・筋肉・神経などは連携して動いているため、これら運動器のひとつが悪くなると、他の運動器がサポートするように働きます。ところが、この状態を続けるとサポートする運動器にも負担がかかり、サポート器官にも痛みやしびれを感じるようになるのです。

 ロコモティブシンドロームはメタボリック症候群や認知症と並び、寝たきりや要介護になる三大因子のひとつとなっています。

 運動器官の衰えは、40代から顕著になってきます。日本人の平均寿命は、男80歳、女86歳です。多くの人が運動器官を長く使うので、機能が落ちないよう予防と対策が必要です。

 <漢方的には--->
● 腎を補い運動器官の老化を予防する。 八味地黄丸、杞菊地黄丸
● 気血補の流れを整えて、痛みを改善する。 十全大補湯、人参養栄湯
などがよく使われます。
 
また、適度な運動、規則正しい食生活も重要です。

 『健康寿命を延ばしましょう。』
 健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差があります。誰もが最後まで、健康でいきいきとした生活を送りたいと思っています。健康寿命を延ばせるように頑張りましょう。

甲状腺機能異常と漢方薬

 甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある器官で、全身の新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌します。

●バセドー病(甲状腺機能亢進症) 
甲状腺ホルモンが多量に分泌され、新陳代謝が高まる甲状腺機能亢進症の代表的な疾患がバセドー病です。女性は、男性の4倍かかりやすく、女性の百人に1人が発症します。全身の代謝機能が亢進するので、食欲が出てよく食べるのに体重が減り、暑がり、激しい発汗、動悸、だるさ、目の突出などが現れます。高齢者では、体重の減量だけがみられます。

●橋本病(甲状腺機能低下症)
甲状腺ホルモンの分泌が低下して、活動性が低下する病気です。男女比1対10で圧倒的に女性がかかりやすく、甲状腺機能低下症の代表的な疾患が橋本病です。甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまい、その結果として新陳代謝が落ちるので、皮膚のかさつき・体重の増加・むくみ、寒がり・だるさ・記憶力低下・集中力のなさ・うつ症状・抜け毛、などの症状が現れます。

 ※甲状腺の腫れを伴うことが多く、最近では特徴的な症状を現さない甲状腺機能異常症も少なくありません。
西洋医学では、甲状腺ホルモンの量を調整します。(低下には補い、亢進には合成を抑えます)
バセドウ病も橋本病も、漢方での症状、体質改善の効果が期待されます。西洋薬との併用することも多い疾患です。 

《漢方薬》
■バセドー病
動悸,息切れ、不整脈などに、灸甘草湯(しゃかんぞうとう)、
不眠、イライラ、など神経症状の強い方に、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) 、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
■橋本病
体力・気力が低下、食欲不振などに補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、
全身倦怠、疲れやすく、貧血気味の方に十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などの補剤がよく使われます。

吐き気は、大脳の下の延髄にある嘔吐中枢が何らかの原因で刺激されることによっておこります。原因は、さまざまにありますが主なものは次のようなことが考えられます。

①飲みすぎ、食べ過ぎによる吐き気→安静にしていれば治ります。
②体内に異物が入った場合、食中毒などです。
③内臓に異常がある場合、腸閉塞、胆嚢炎、急性肝炎、胃癌などです。
④嘔吐中枢が刺激された場合、くも膜下出血、脳腫瘍、脳出血のどの脳の病気熱中症、風邪、乗り物酔い等です。
⑤極度の不安や緊張が原因になる心因性の吐き気などがあります。

吐き気に頭痛やめまいなど、その他の症状を併発している場合は、緊急を要する病気が潜んでいる場合もあるので医師の診察を受けてください。

漢方では、一般的に吐き気の原因を気と水の異常と考えます。

《水毒》水の異常が原因となる場合は、水分代謝が悪いため胃に余計な水分がたまり、吐き気をおこしやすくなります。

《気帯、気逆》気の異常による吐き気は、気の巡りが悪くなり気が上衝することによって、冷えやのぼせ、胸のつかえ、ゲップなどとともに吐き気を起こします。心因性の吐き気も気の異常によるものです。

脳の病気などが考えられる場合は、漢方だけでの治療では対処が難しくなります。きちんと検査をうけてください。

■吐き気を改善する漢方
 水毒タイプには、五苓散(ごれいさん)、小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)の利水剤を使います。
 心因性の吐き気には、半夏寫心湯(はんげしゃしんとう)や柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)などがよく使われます。
  めまいを伴う吐き気には、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)や、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などがよく使われます。

 ■日常生活で注意する事
規則正しい生活を心掛け、食べ過ぎ、飲みすぎは、避け、胃腸に負担をかけないようにします。胃腸の働きが悪くなると体の水分代謝が悪くなり、胃に水が溜まり、吐き気、嘔吐、下痢、などの症状が出やすくなります。また体を冷やすと胃腸の働きが悪くなり吐き気を起こしやすくなります。普段から足腰を冷やさないように注意し、冷たい物の取りすぎに気を付けてください。
 ストレスがたまりやすい人は、胃腸に負担が掛かりやすいので、気分転換をし、上手にリラックスすることがたいせつです。


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