不安神経症は、日常生活での漠然とした不安感が、絶えず続きます。

不安神経症という病気は、病名ではなく不安障害全般のことを意味します。パニック障害や社交不安障害(社会不安障害)などの特徴的な症状があると、その診断名がつけられます。これらの特徴的な症状がなく漠然とした不安感が強い場合に不安神経症と診断されることが多いようです。

日常生活の様々なことへ不安が広がり、生活への支障がでてきます。不安や心配が心を占めてしまって集中できなくなります。日常生活のありとあらゆるものが不安の対象となります。それらはとくに根拠のない不安や心配であったりするようです。仕事や家事が手につかなくなってしまい、心配ごとで眠れなくなったり、不安をコントロールすることができなくなっていきます。

特に、ここ数か月は、新型コロナウイルス感染症の影響で、強い不安感や抑うつ症状が続き、不安症状が強くなり相談される方が多くなっています。

症状は、精神的なものとしては、些細なことが気になる、いつも緊張している、リラックスできない、疲れやすい、集中力がない、寝付きが悪い、人に会うのがわずらわしい、イライラして怒りっぽくなる等です。身体症状は、動悸、頭痛や頭が重く感じる、頭重感、めまい、ふらつき等です。他にも筋肉が緊張していたり、しびれを感じることもあります。便秘や下痢、頻尿などもおこります。不安を感じることがらは、1つではなく複数で、仕事や家庭、健康についてが多いようです。また、パニック障害やうつ病などを同時に発症することもあります。

原因ははっきりとは分かっていませんが、過剰なストレス、自律神経障害、遺伝的なもの等が要因で、脳内のセロトニンのバランスが悪くなるためと考えられています。ストレスが過剰にあるときは、症状が悪化しやすいため、ストレスのコントロールも大切です。

 ~漢方療法~
不安神経症に対して、漢方では、滞った気を巡らせ、不足している気血を補うことで、乱れた自律神経のバランスを調整していきます。体の内側から無理なく徐々に改善していきます。

《良く使われる漢方薬》
 ◆柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の乾きがある

 ◆柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴う次の諸症:高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き、便秘

 ◆半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
体力中等度で、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:不安神経症、神経性胃炎、せき

 ◆甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)体力中等度以下で、神経が過敏で、驚きやすく、ときにあくびが出るものの次の諸症:不眠症、小児の夜泣き、ひきつけ

すこやか堂では、一人一人の症状や体質が多彩なため時間を掛けてお話を伺いその方に一番良い漢方薬をお選びおつくり致しております。

外出が不安な方、遠方の方、お電話でお悩みの症状、体質、生活習慣等をお伺いし、体に合った漢方薬をお選びし、お送りしています。お気軽にご連絡ください。


《自律神経を調整する訓練法》
●自律訓練法
 ドイツの精神科医シュルツが考案した方法で、自律神経を整える訓練をしていくものです。そして、心身のリフレッシュ効果もあります。

  姿勢  
 仰向けに横たわる(このほうが効果が早く現れます)か、楽な姿勢で いすに腰掛ける。

  手順 
(1)目をつむり、深呼吸を2~3回行なって、肩と首の力を抜きます。

(2)さわるのではなく 頭の中で、ゆっくり感じてください。右手 親指 人差し指中指 薬指 小指と ゆっくりひとつずつ、どこにあるか感じてください。そして左手 右足 左足も同様に、親指から小指までひとつ ずつ、順番に感じてください。

(3)(腕が重たい)と心の中で暗示してください。右手の腕が重たい左手の腕が重たい右足が重たい 左足が重たい と ゆっくり感じてください。

(4)(手足が温かい)と心の中で暗示してください。右手が温かい 左手が温かい 右足が温かい 左足が温かい と  ゆっくり感じてください。

(5)(気持ちが落ち着いている) (心臓が静かに打ってる) (呼吸が楽にできる)(お腹が温かい)(額が涼しい)と ひとつずつ心の中で暗示しながら、ゆっくり感じて ください。

(6)ここで自分が心地よいと感じるイメージ(草原や砂浜で気持ちよく寝そべっている)(空を鳥になって飛んでいる)を想い浮かべてください。

(7)このまま眠ってしまってもかまいません。そうでないときは深呼吸をして、 伸びをします。手を握ったり開いたり、うでを曲げ伸ばししながら、徐々に 身体を動かします。

暗示をしても、その通りの状態を感じられなくてもかまいません。トレーニングを 繰り返すうちに、だんだん上手に感じられるようになってきます。途中で、不快感を感じたら(7)番の深呼吸をして中止します。その後、時間をおいて再開します。

《食養生》
『脳内伝達物質セロトニンの分泌を増やすといわれている食物』
 豆類(納豆、豆腐、味噌など)、卵、バナナ、アボガド、ケールなど


◆電話相談:044-430-3588  、オンライン漢方相談ご希望の方は、ご相談フォーム より「オンライン相談希望」とお書き添えの上、メールをお送りください。

パニック障害は、めまい、心悸亢進、呼吸困難といったいろいろな症状とともに激しい不安が突然発作的に起こる病気です。

発作は、満員電車などの人が混雑している閉鎖的な狭い空間、車道や広場などで、歩行中に突然、起こる事が多いようです。

パニック発作が繰り返されるうちに、発作に襲われることに対する予期不安や発作が生じる状況に対する広場恐怖を感じるようになり、毎日の生活に支障をきたすようになってしまいます。病気が進行してしまうと、うつ病やうつ状態になるおそれもあります。

以前は、不安神経症とかうつ病、自律神経失調症、心身症、心臓神経症、過呼吸症候群、と診断されていることが多かったようです。パニック障害は、1980年に登場した新しい病名です。

 従来、不安神経症と呼ばれていた人の中に急性の不安発作をしばしば起こす群と、慢性的に不安をうったえる群があり前者をパニック障害、後者を全般性不安障害と呼ぶようになりました。

パニック障害の原因については、まだはっきり解明されていませんが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンや、ノルアドレナリンの働きの異常で起こるのではないかといわれています。

このような、神経伝達物質が何らかの原因で誤作動を起こし自律神経が異常に興奮し、身体のバランスを崩し動悸やめまいなどを起こします。また、その興奮が、不安や恐怖などの感情と深く関与している大脳辺縁系にも伝わることから、危険もないのに不安や恐怖を感じるのだと考えられています。
 
 ★パニック障害とは、次のうち4つ以上の症状が誘引がなく急に起こるものをいいます。

 (呼吸が早くなる、めまいふらつき、頻脈ドキドキ、身ぶるい、発汗、窒息感、吐き気、離人感、非現実感、しびれ感、紅潮、胸痛、胸部不快感、死への恐怖、正気を失ったコントロールができない恐怖感)


パニック障害は100人に1人ぐらいの割合で起こると言われている病気です。

 パニック障害によく使う漢方薬は、動悸や胸部の症状には、心(シン)に問題があると考え養心安神薬である甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)などを使います。

呼吸が早くなったり窒息感には、気滞(気がどこかで通じていない状態)と考え香蘇散(コウソサン)などを使います。

めまいふらつきには、気が上のほうへ上がっていると考え気をおろす漢方薬の桂枝加龍骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)などを使います。

 すこやか堂では、一人一人の症状や体質が多彩なため時間を掛けてお話を伺いその方に一番良い漢方薬をお選びおつくり致しております。


《食養生》
『脳内伝達物質セロトニンの分泌を増やすといわれている食物』
               →(必須アミノ酸トリプトファンを多く含むもの)
 豆類(納豆、豆腐、味噌など)、バナナ、牛乳、牛豚の赤身レバー、ナチュラスチーズ、カツオ、マグロなどの青魚

◇店舗へのご来店が難しい状況ですので、お電話での漢方相談を受け付けています。また、ラインアプリを利用したオンライン漢方相談も行っております。
外出が不安な方、遠方の方、お電話でお悩みの症状、体質、生活習慣等をお伺いし、体に合った漢方薬をお選びし、お送りしています。お気軽にご連絡ください。

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男性更年期障害(LOH症候群:加齢男性性腺機能低下症候群)は、加齢に伴い男性ホルモンの減少など関連して、うつ傾向、やる気がでない、不眠、倦怠感、のぼせ、動悸、集中力が続かない、精力減退、ED、など症状は多岐にわたります。

更年期障害は、女性特有の病気ではなく、30歳代後半~50歳代の働き盛りの男性にもある病気です。男性は女性と異なり、男性ホルモンが徐々に減少していくので、その影響も比較的ゆるやかに、症状が発現してくる場合が多いようです。体の不調だけでなく、不眠や全身倦怠感、うつ症状など、心の不調を訴える人も少なくありません。 男性の更年期障害は、40歳以降のどの年代でも起こってくることと、終わりがはっきりしていません。いつまでも続く場合があります。また、症状では男性の場合性欲の減退が顕著に現れます。

現代において、男性更年期障害(LOH症候群)患者は600万人とも言われています。

男性ホルモン(テストステロン)の低下が「抑うつ感」を生み出し、EDを導くといわれています。男性更年期の中での主な症状として、精神的な症状としての「抑うつ感」と身体的な症状としての「ED」といった関係になります。心血管疾患(心筋梗塞、狭心症)を患った男性のほとんどが、2~3年前からEDだったとの報告があります。男性ホルモン(テストステロン)はEDや動脈硬化と明らかに関係が深く、心臓ばかりでなく、脳卒中予防の面からも治療することが勧められます。

 ☆ 適度な運動を定期的に行い、特に筋肉とレーニングを行い、筋肉量低下を防ぎ増大に努めましょう。

≪漢方療法≫

◎補中益気湯・・・体力の低下した人で、倦怠感、食欲不振、動悸などの症状がみられ、多汗症、勃起障害、夏やせ、寝汗などに用いられます。

◎八味地黄丸・・・疲れやすい、手足の冷え、腰痛、ほてり、尿量減少、むくみ、頻尿、かすみ目、口の渇き、前立腺肥大、排尿困難、勃起障害などの症状に用いられます。

◎柴胡加竜骨牡蠣湯・・・比較的体力のある人の動悸、不眠、動脈硬化、不安、高血圧症、神経症、勃起障害、更年期障害、に用いられます。

◎紅参末・・・・胃腸虚弱で、元気のない方に用います。強壮・強精作用のある薬用ニンジンの粉薬です。神経を活発にして、胃腸など体の機能を高めます。食欲不振や胃もたれに用います。エネルギーの補充を必要とする虚弱なかた向けの漢方薬に広く配合されています。

上記はあくまでも目安です。漢方薬は症状と体質に合わせて使いわけます。必ず漢方専門の薬剤師にご相談の上お飲みください。

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自律神経という言葉は良く聞きますが本当の意味は分かりにくいようです。神経と言うと、精神的なこと(心)の事と思っていらっしゃる方も多いと思います。

 自律神経ってな~に? 少し神経についてお話します。神経は体の働きを調整、管理します。
その神経には (1)脳と脊髄からなる中枢神経と (2)運動神経、感覚神経、自律神経からなる末梢神経 に大別されます。

 (1)と(2)は脳から近いか遠いかです。(1)は前者、(2)は後者です。末梢神経には運動を伝える運動神経、痛みや感覚を伝える感覚神経、内臓の働きなどを制御する自律神経があります。つまり自律神経は脳からの指令を内臓に伝えてる神経です。心臓、胃、肝臓、血管等々すべての内臓を調節しています。すべての内臓の病気に関係しています。

  また脳の中で自律神経と精神状態に関係する場所が近いため精神状態と内臓の働きは影響しあいます。人前で話す時心臓がドキドキしたり、ストレス性胃炎になるのも、このためです。

  自律神経失調症とは自律神経の働きが弱いために内臓の調節がうまくできない病気です。この病気は検査に異常がでません。検査に異常がなく、何か症状がある時、「自律神経失調症です。」と病院で言われる事も多いようです。主な症状は動悸やめまい、不眠、漠然とした不安感、倦怠感、抑うつ状態などや更年期障害に似た症状などが多いです。また、内臓の病気に関係しています。高血圧や胃腸炎、肝臓病、腎臓病、等々。

  心療内科等では、精神安定剤や自律神経調整剤が多く処方されます。これも上手に使うのもいいとおもいますが、眠気やふらつきなどの副作用や、習慣性も懸念されます。
  
漢方薬は自律神経の働きを整え、それぞれ症状と体質に合わせて体をととのえます。ここに自立神経失調症の代表的な漢方薬をいくつか紹介します。

 <加味逍遥散>     ・・冷えがあり、時々のぼせる。精神不安やイライラ感がある。生理不順や更年期症状、PMSなどをともなう

 <桂枝加竜骨牡蛎湯>  ・・虚弱体質で不眠、めまい、動悸、抜け毛などを伴う

 <茯苓飲合半夏厚朴湯> ・・胃腸症状が強く不安感のあるもの。逆流性食道炎

 <四逆散>       ・・胃のみぞおちにつっかえたような症状があり、精神症状を伴うもの。

 <補中益気湯・十全大補湯>・・・…倦怠感、元気がない、食欲がない。すぐ風邪をひく。又なかなか治らない。

 <抑肝散加陳皮半夏>・・・・・・・・・・・抑うつ状態、イライラ、不眠

 上記はあくまでも目安です。漢方薬は症状と体質に合わせて使いわけます。必ず漢方専門の薬剤師にご相談の上
 お飲みください。

店舗へのご来店が難しい状況ですので、お電話での漢方相談を受け付けています。
又、ラインアプリを利用したオンライン漢方相談も行っております。
外出が不安な方、遠方の方、お電話でお悩みの症状、体質、生活習慣等をお伺いし、体に合った漢方薬をお選びし、お送りしています。お気軽にご連絡ください。

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