昭和５７年（1982年）開局のユーコー薬局（当時は立川市若葉町）から来年４０年目を迎えます。神楽坂での漢方薬中心の開局からも３６年がたちます。
　昨年２月１９日にCOVID-19感染したらしい（７カ月後９月の抗体検査で（−）のため）らしいとしか云えず・・・から１５カ月が経過しましたが、急性期の高熱・極度の瘀血・頭痛・無臭・だるさは漢方薬のみで治癒したものの、慢性疲労症候群を思わせる毎朝起き上がれない苦痛が続きます。
　氣力さえ補中益氣湯に補って貰い、頭痛や指先の痛み痺れも清上蠲痛湯でごまかし、舌下の瘀血を診ては補陽還五湯を服む毎日です。
　記憶力も当初は「認知症になった？」直前記憶がすっ飛び、患者様の御名前も出てこない悲劇。もしも、大きなミスをしてからでは遅いと思い悩んだ末。。。。
幸いにも、（いつも、ご先祖様が観ていて下さり助けて下さいます）２０年来、息子にしたいと思う程に氣想の知れたDrが来て下さる事に決まりました。
　薬局奥の事務所をクリニックとして開業して下さいます。
　話は飛びますが、大昔日本の医療と云えば、当たり前だった漢方治療を明治１８年に明治政府のお達しで西洋医学一辺倒に偏向させられたことをご存知ですか？（漢方は平成１８年まで僅かな医学部以外では教育されず、医師国家試験にも出題されませんでした。）
　ですから、品質の良い漢方エキス剤がこれだけ手に入りやすく成っているのに、最近の医療は、西洋医学の合成薬に漢方薬を追加するか、西洋医学の不十分さや欠陥を漢方的思考で転換を謀っているようです。
　漢方薬を第一選択にし、どうしても必要且つ臨床上望ましい以外、西洋薬を利用しない診療所があっても良いのではないか？とずーーと考えて居ました。
　カゼやアレルギー疾患、鬱症候群や心の病、不妊・不育症治療に力を入れて来た経験を次世代に引き継ぎ、養生の仕方を加えて漢方薬の効き目を良くすれば、医療経済上も優れ、お身体にも安全に治療できます。ご期待下さい。

自粛自粛で息苦しい毎日ですが、如何お過ごしですか？

先日、東京新聞４月２６日朝刊で施設にいらっしゃる１００歳の御母様が読まれた歌を御家族が載せていらっしゃるのを読み、その１００年生きていらした女性の瑞々しく、ユーモアたっぷりに家族を労うような感性に驚きました。
歌を無断で掲載させて頂きます。
　　　　「逢いに来る家族をコロナが通せんぼ」
介護現場では医療現場同様に緊張の連続です。逢いたくてもリアルには会えず、直接、手を握ったり、足をさすったりも出来ません。淋しい想いの御母様でしょうに、御家族を反って心配なさる優しさと余裕です。

緊急事態宣言の出た東京でも、齷齪（あくせく）休み無しで働き蜂の私も､流石にゆっくり休みたくなりました。
昨年から、自宅に居る時間が長くなり、何だか怠けている様で不安でしたが・・・・
１００歳に成った時にも見知らぬ大先輩のような素敵な女性であるために、ここらで、「人生にタンマ！」と叫び、眠たい時には寝ちゃうぞー　

申し訳ありませんが、新患の受け入れは、一カ月以上先の予約に成りますことお許し下さいませ。

和食に早寝、遅起き、疲れない、「ぱ・た・か・ら・は・に・ふ・え・ろ」と発声練習で大きな声の独り言、何でも無くても笑う！など免疫調整して皆様も呉々もご自愛下さいませ。

東京では既に葉桜になる程足早に春が過ぎて行きます。
コロナ君を旨く手懐け仲良く過ごせるようになりましたか？
不安ばかりを抱えていませんね？

　　　私事ですが、3月12日、13日と叔父が住職をしていたお寺を従弟が継ぐ晋山式（しんざんしき）に出席しました。
　
　良く「神楽坂漢方有恒薬局をお寺みたいな薬局だなぁ」と自分でも感じていました。（お寺は死者を弔うだけではありません。 死までの生をいかに楽しむか、 ご先祖様との繋がりに感謝し、この世で成すべき仕事を全うすべく努力の方向ずけのアドバイスを頂けたり、 沈思黙考の場を与えてくださる静謐な場所と考えます。）
　一連の行事の中で祖父（永平寺第７５世山田霊林）との思い出を辿り、最近知った祖父の生まれた家が高山の老舗薬舗（江戸・明治時代ならば漢方の薬屋）であったことからして、 祖父は私に北里大学で薬学を、 そして漢方を学ばせる方向ずけをしていたかしら？ と ・・・ やられたーーー感じ！ （笑）ともあれ、 尊敬する祖父の仕業には感謝です。

　ところで、永平寺でのお食事は一食に20分のお線香が燃え尽きる時間内に黙食することご存知ですか？　大広間に100人も200人もが一同に食すので沈黙が必要なのか？と思ったら、違いました。

　目の前に在る食事は我が身の血となり肉となる為にそのモノの命を与えてくださっているのです。 食材を集め、 調理し適温で食卓を揃えて供してくださる、まさにご馳走してくださるのです。
　食材と対話し、感謝して味わってこそ健康になる食事が頂けるのですね。

　我が家では、食卓にお花を飾って沈黙食を心掛けています。

　アレルギー症状を引き起こす、花粉症などの異物を解毒する役目を担っているのは「肝」です。春は「肝」の働きが異常亢進して疲弊し、解毒作用が低下することもアレルギー症状をもたらす一因と考えられます。
「肝」の働きを正常に戻し、疲弊した「肝」の働きを補うのが酸味の食材です。

　酸味の食材
　　　→ 梅干し、酢、かぼす、レモン、すもも、さくらんぼ、りんご、鰤、鯖

　控えた方が良い食材
　　　→ 白砂糖類、肉類、刺激物（カレー、キムチ、麻婆など）、お酒

※ その他ストレスもアレルギーを悪化させます。
　　ストレス発散の食材
　　　→ ねぎ、しょうが、三つ葉

「肝」の働きを高める食材
　　　→ にんじん、レバー、ほうれん草、くこの実、京菜

漢方薬も即効性があります。

　暦の上では春となり、日足も少しずつ伸びてきました。 とは言え、 まだまだ寒い日がつづいているので冷えには気をつけて過ごしたいですね。
　コロナ禍でおうち時間が多いと、つい飲み食べし過ぎてはいませんか。
寒いからと温かい飲み物をがぶ飲みしては、逆に胃腸を弱めます。胃腸は過分な水分により温める力が出ず（胃内停水）冷え、むくみ、しまいには便がゆるくなってしまいます。お臍の上に手をあて冷たいと感じたら冷えている証拠。身体の中から温める為に飲むとしても喉が渇いてから一口ずつ飲みましょう。緑茶やルイボスティー、マテ茶などは逆効果、ほうじ茶、黒豆茶、白湯、紅茶、ほんのり甘いココアでも良いですね。身体の外からも腹巻きや肌着をもう1枚着込むなど対策していきましょう。
　また、在宅のお仕事の方々はずっと同じ姿勢で過ごしておりませんか。身体の血流が悪くなりがちです。 気分転換を兼ねて席を立つ、手首足首をまわして動きましょう。乾燥対策にお部屋に濡れタオルを掛けるのも忘れずに。
　最近ニットの指先が開いているハンドウォーマーを買いました。普段着も長袖ニットセーターで手首を冷やしているつもりはなかったのに、ハンドウォーマーを着けるとだんだんポカポカして全身が温かくなり、 次第に温泉に浸かっているような感覚で眠くなりました。就寝時のみ着けていますが以前よりも睡眠の質が良くなった気がします。ハンドウォーマーもオススメしたいです。
　さて、私事ではございますが今月末で5年間お世話になった薬局を退職致します。専業主婦からの社会復帰としてここで多くの経験をさせて頂きました。不慣れで患者様にはご迷惑をおかけしたこともありました。薬局での経験を踏まえ、次ヘステップアップしていけたらと思います。長い間ありがとうございました。