aitaya1さん
投稿日時: 2023/03/11 22:59
この4月に14歳になる娘について相談です.
1年ほど前から睡眠障害が顕著になり,夜は不眠,朝は起床できない状態が続いています.去年の10月ー12月ごろは夜の10時ごろに寝床に着いても,一晩中眠られず,明け方にようやく眠りに落ち,その日の夕方の4-5時まで起きられないという日がつづいていました.この2-3か月は朝10-正午ぐらいに起きられるようになり,徐々に改善している傾向はあります.
数回の血液検査で,貧血や甲状腺も含め,異常は無いと確認されました.
今年1月,体位性頻脈症候群(POTS)であることが浮上しました.(脈数:寝た位置 65,立った位置 120,血圧変化なし).睡眠障害の他,頭痛,吐き気,立ち眩み,ブレインフォグ,息切れ,などの症状もあります.が,起きているときは割と元気に見えます.
現時点では夜に眠りたいというのが本人の一番切実な悩みです.メラトニンはあまり効かないか,効いたとしても数時間後に目覚めてしまうということです.一月からTrazodone25-50㎎を睡眠促進剤として処方されましたが,本人はあまり効果を感じられないようです.
生活習慣も本人なりに努力しています.
睡眠促進の漢方,またPOTSによさそうな漢方のアドバイスをお願いいたします.
aitaya1さん、はじめまして。
まず、体位性頻脈症候群の特徴から察するに、立位時に漢方でいうところの「痰飲」による影響がうかがえます。痰飲には水分の貯留と言われますが、その実はいろいろ解釈があり、今の場合は血流循環(≒心拍)に負担をかける「重荷」のような存在と思われます。特に「寝て・起きて」の影響を受ける辺り、その重荷が下半身の血流循環(特に静脈系)に災いしている気がします。
そして、そういう形で「重荷」が存在すると、心臓は重荷を抱えつつの血流循環を強いられるので、否応無しに神経・精神は不穏に陥りやすくなります。この不穏は、興奮・緊張に及ぶ場合もあれば、不安に及ぶ場合もあります。例えるなら(※個人的なイメージですけど)「自転車でスピードを出すときの不安定感」のようなもので、漕ぎ始めのスピードに乗る前は安定性に乏しですけど、かといってスピードを出し過ぎても、これまた自転車ならではの不安定さが出てくる・・・そんな感じでしょうか。そこそこの漕ぎやすさで、そこそこのスピードで(≒そこそこ漕ぎ具合)で走るのが自転車のコツです。娘さんのケースでは、この「漕ぎやすさ」に何らかの問題を抱えている感じがしますね(※繰り返しになりますが、イメージでの話です)。
・・・と話が逸れましたが、そういう場合に効果的な漢方薬といえば、「宵っ張りで朝寝坊」のスロー・スターター型に向いた苓桂朮甘湯が効果的かもしれません。当方の店頭では、娘さんが訴える一連の症状にしばしば用いる処方です。さらに、苓桂朮甘湯が合うような方で睡眠障害を重きを置くなら、苓桂朮甘湯に黄連・酸棗仁に加えるとか、もしくは桂枝加竜骨牡蛎湯に変えてみるとった手もあります。各々の漢方薬の特徴とか実際に合うかどうかの判断は、専門家に相談してもらうと良いでしょう。ではでは。
回答日時: 2023/03/14 10:08
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