ゆったりさん
投稿日時: 2019/07/21 10:50
パニック障害
寝付けない
肩、首凝りのいたみ
などに困っています。
ゆったりさん、こんにちは。
症状から察するに、体が「強い緊張」に襲われている印象を受けます。この強い緊張は、ストレスや不安事など、特定の緊張する対象があって起きる場合もあれば、そういう状態が続いて、半ば固定されている(=緊張する対象がなくても起きてしまう、いわば無用の緊張)で起きる場合もあります。なお、漢方的な見立てだと、2つは異なる病態と解釈されます。
パニックで話をすると、人は経験したことがない大事や災難に合うと、多かれ少なかれパニックに陥ります。逆に言えば、小事ではパニックになりにくい訳ですが、パニック障害に悩む人は、そこに何からの「パニックを助長する要素」が関わってきます。
漢方的には、そういう要素は五臓六腑の肝や心に影響を及ぼします。俗に言う「肝試し」や「胆を冷やす」という表現も、この事に深く共通します。漢方では、肝・胆は自律神経系を介して睡眠や全身の筋肉に影響を及ぼすので、その点でもゆったりさんの訴えと合致するのではと推察します。
ここまでの話だと、「では、肝・胆の働きを整える漢方薬を飲めば服用すれば良いのか?」と思い立ちますが、情勢はもう少し複雑です。始めにお話した通り「特定の緊張する対象があって起きる場合」の緊張は、肝気の昂ぶりと見立て、肝・胆の働きを整える漢方薬が基本になります。それに対して、「緊張する対象がなくても起きてしまう、いわば無用の緊張」は、心胸を襲う「痰飲(=水滞りの一種)」が影響しています。この痰飲の「飲」に関連して、俗に緊張や不安から気が晴れることを、「溜飲が下がる」と表現したりします。漢方薬の選択では、この溜飲の有無や程度が、重要な要素になります。
なお、実際の漢方薬としては、鉱物生薬を含む桂枝加竜骨牡蛎湯や柴胡加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝乾姜湯など、あるいは痰飲を改善する苓桂朮甘湯や温胆湯、延年半夏湯などに一服の価値があるかと思います。実際の漢方薬は、何卒お近くの漢方薬局にてご相談下さい。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2019/07/25 10:05