カズヒロさん
投稿日時: 2019/11/10 17:35
今年の6月頃に突然両側から耳鳴りが始まり、耳鼻科に行き、診断されたのが加齢性難聴でした、難聴と言っても私生活では全く困るような事もなく、ただ耳鳴りだけがキーン、ジーとかが一日中鳴ってるような状態です。
ただ今耳鼻科の治療(ストミンA配合錠)、
漢方薬(八味地黄丸)、鍼灸などの治療を受けてますが、未だに効果がありません。
藁にもすがる思いで書きました、宜しくお願いします。
カズヒロさん、こんにちは。
漢方では、聴覚障害を肝腎失調のサインと考えます。「腎」は聴覚(≒音を聞き取る機能)を統率する部分とされ、老化と共に腎の働きが弱くなると耳が遠くなったり、耳鳴りが起こりやすくなります。対して「肝」は腎を助ける役割を持ち、体内に貯蔵した栄養を目や耳に供給します。また一方で、肝は神経系や精神状態とも深い関わりがあり、ストレスの蓄積や血圧の異常は肝を通じて腎、引いては耳の障害を起こすようになります。
カズヒロさんの場合、耳鼻科から処方された治療薬の中では、ストミンA配合錠には(肝の働きが及ぶ)内耳の血流を改善する働き、八味丸には、(腎(≒下半身)の衰えに伴う)上半身の血流不足を改善する働きが期待できます。これらの服用をしばらく続けても改善が見られない場合、上述の肝腎失調を別のアプローチで改善していく必要があるのでは?と感じます。
結論を先に言うと、耳鳴りの多くは、東洋医学的には「陰虚陽実」によるものと解釈されます。「陰虚陽実」は簡単に言うと、 聴覚に異常を引き起こす存在(≒陽)が盛ん(≒実する)な為に、健全な聴覚を支える存在(≒陰)が弱っていく(≒虚していく)状態を表します。カズヒロさんの場合、ストミンAも八味丸も陰に働く薬の為に、陽のお手当てが疎かになっているのかもしれません。この場合、陽実のお手当てをする漢方薬には、大柴胡湯や柴胡疎肝湯、釣藤散などが候補になります。漢方薬の選択は、血圧の状態やストレスの程度、耳鳴り以外の自覚症状(冷えやのぼせ)によって変わりますから、ぜひお近くの専門薬局でご相談下さい。
なお、目や耳といった感覚器官に伴う障害には、年齢と共に「陽実陰虚」の陰虚が占めるウエイトが大きくなる一面もあります。それが老化というか、衰えというか、枯れるというか…、そういう現象に相当する訳です。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい、お大事になさいませ。
回答日時: 2019/11/11 13:22
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