kypandaさん
投稿日時: 2020/05/16 14:00
後鼻漏で困っています。3月中旬に副鼻腔炎/鼻中隔矯正/下鼻甲介骨切除の手術をしてます。その際後尾神経切断術もしてます。鼻の通りは良好ですが術後に後鼻漏が起こってしまいました。結果、咳も止まらず痰が絡む事があります。まだ術後2ヶ月ですが夜の寝付きもあります良くありません。手術した医者は暫く様子見ですといいながら、老人性(65歳)の症状かもと取り合ってくれません。漢方薬で後鼻漏が治まるようでしたら教えて下さい。現在アレルギー症状が強いのでアレルギーの薬に加えムコソルバンとアラミスト点鼻薬を服用しております。
kypandaさん、こんにちは。
後鼻漏の漢方治療には、幾つかの方法があります。例えば、鼻の詰まり・塞がりを改善する、蓄膿・鼻カタルを改善する、分泌物(鼻汁)の切れを良くする。これらは総じて、水浸しになった鼻や粘膜の「水はけ」を改善する治療と位置づけられます。一方でkypandaさんの場合、術後に起きた症状という点から「後遺症」という側面が強いのでは?と感じます。漢方的に見れば、病後・術後の後遺症の一因には「血瘀」の存在が影響しています。
血瘀は漢方特有の概念で「慢性的な血流障害」に相当するものと解釈されます。ただし血瘀は漢方の「駆瘀血薬」でないと改善しない病態とも言われ、単なる血流障害とは一線を画す側面があります。血瘀を抱える原因・経緯は、喫煙や不摂生、怪我、出産など人それぞれですが、手術もその一つに挙げられます(漢方では、術後の癒着にも特有の血瘀が関わると言われます)。
これは個人的な見解ですが、粘膜から分泌・排出される痰は体内の血・水から生成される為、分泌というのはある種の「出血(≒血が外に出るという解釈)」と見立てることができます。粘膜が腫れ(≒鬱血)を起こすと、それだけ出血も激しくなり、それは鬱血が解消されるまで繰り返されます。そして「鬱血が解消されず、その為に分泌が続く」という状態が即ち、血瘀による慢性鼻炎や鼻漏という訳です。
「血瘀」に伴う慢性鼻炎や鼻漏は、根本治療として「駆瘀血薬」を配合した漢方薬(例えば、桂枝茯苓丸や通導散など)が効果的です。合わせて、患部の水はけを改善する為に「化痰薬」を配合した漢方薬を合わせると良いかもしれません。「血瘀」という病態はなかなか複雑な面もあり、効果的な治療を行う際には、それに用いる漢方薬も一種類だけで良いのか、数種類を組み合わる必要があるのか、吟味が必要となります。その辺りは、ぜひ専門の相談薬局でご相談頂ければと存じます
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/05/19 13:09
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