谷口晋一さん
投稿日時: 2020/05/16 15:24
2016年1月に「帯状疱疹」で1週間で完治したが、その後、帯状疱疹後遺神経痛でリリカ錠やペイン治療等試みたが治らず、今も左手付け根から指先(小指)に痺れが残っている。
何か夢中になっていると忘れることもあるが、継続した痺れの痛みがある。
痛みで夜寝られないということはないが、寝付くまでは痺れの痛みがあります。
漢方で根本治療ができないか相談です。
谷口晋一さん、こんにちは。
一連の痛みには、漢方でいうところの「血瘀」が関係していると推察します。「瘀」は滞りの意味です。ひどく簡単に言うと、神経を養う血が滞り、それによって神経の働きが阻まれるという図式です。神経と血の関わりは、しびれに広く用いられる「ビタミンB12」からも類推できます。ビタミンB12は血液を作るのに欠かせない一方で、末梢神経の損傷や機能回復にも用いられます。
個人的な見解ですが、後遺症というのは言ってみれば「元の通りに行かない」ということで、それが漢方でいう「瘀」に相当するのだと思います。「しびれ」に限っていうと、例えば正座した後のしびれは(正座で阻まれた)血流が元に戻ろうとする兆候ですが、それがいつまでも続くというのは、血流が完全に元へと戻らない為と解釈できます。また血の滞りが強いほどに、痺れも激しい症状になりますが、滞りと共に血の気が失せる(≒萎える)ほどに、痺れは麻痺に近いものになっていきます。
「血瘀」に伴うしびれ様の痛みには、根本治療として「駆瘀血薬」を配合した漢方薬(例えば、桂枝茯苓丸や通導散など)が効果的です。ただし「血瘀」という病態はなかなか複雑な面もあり、効果的な治療を行う際には、それに用いる漢方薬も一種類だけで良いのか、数種類を組み合わる必要があるのか、吟味が必要となります。その辺りは、ぜひ専門の相談薬局でご相談頂ければと存じます。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/05/18 15:56