ちくわさん
投稿日時: 2020/05/24 01:10
娘(15歳)の後鼻漏の相談です。
1年以上前から喉にタンが流れると言っていました。いつもいつも喉にタンが詰まっていると話していました。ここ数ヶ月は、症状が悪化している様に感じます。鼻詰まりはありません。鼻をかんでも鼻水は出ず、タンがやたらと出てくる様です。
口臭を少し感じます。
耳鼻科に行くと、抗生剤での治療になると思い、是非漢方で治せればと思います。
ちくわさん、こんにちは。
娘さんの「痰が多い」という訴えを「分泌過剰」と解釈すると、痰の源は消化器系なので、一連の症状も消化器系の障害に類するのでは?と推察されます。漢方的には「脾虚・痰飲」と呼ばれる状態ですが、早い話がお腹の働き(≒消化・吸収)が鈍く、その為に水はけが多くなる(≒水気が多くなる)というものです。消化・吸収の鈍さはしばしば、胃もたれや食欲不振、疲れやすさ、食後の眠気、貧血傾向などに及びます。
また一方で、娘さんの「いつも喉に痰が詰まる」という訴えを「息苦しさ」と解釈すると、一連の症状は神経的な影響によるものでは?と推察されます。漢方的には「痰気鬱結」と呼ぶ状態ですが「固唾を飲む」という感覚に近いかもしれません。痰気鬱結はまた、気分の塞ぎや喉の異物感、不安感や気持ち悪さ(≒嘔気)など及びます。
これは個人的な見解かもしれませんが、漢方では痰や汗といった分泌物に関するトラブルは、「漏れ」と「溢れ」の2つに大別して対処します。「漏れ」は、むくみとかふやけに及ぶもので、蛇口が緩んでポタポタと垂れるイメージです(この「緩み」というのが、先の脾虚と関わってきます)。それに対して「溢れ」は、腫れとかこぼれに及ぶもので、水道管が満杯になって、水が飛び散るイメージです(この「満杯」というのが、先の鬱結と関わってきます)。
ちくわさんの娘さんの場合、訴えの内容からはどちらの傾向も感じ取れます。特に「ここ数ヶ月は、症状が悪化している」というのは、後者の「痰気鬱結」の兆候が強い気がします。これに関しては、昨今のコロナによる自粛生活、それによる不安や鬱憤が影響しているのかもしれません。
なお、お勧めの漢方薬ですが、「脾虚・痰飲」に対しては六君子湯や二陳湯の類方、「痰気鬱結」に対しては半夏厚朴湯の類方が適すると思います。漢方薬の細かい選択は症状・状態の見立ても含めて、ぜひお近くの相談薬局でお尋ね下さい。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/05/25 15:35
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