やまぎしさん
投稿日時: 2020/05/24 15:03
子宮筋腫があり人間ドックで新生児頭大と診断されました。再検査の通知をもらいましたがコロナの関係もありまだ病院には行ってません。出来るだけ手術はしたくない。漢方で何とかなりますか?
やまぎしさん、こんにちは。
漢方治療が手術を兼ねるという訳ではありませんが、ご自身で症状に関する自覚もなく、医療上の緊急性も高くなければ、漢方による服薬治療で手術を回避できる可能性はあると思います。
子宮筋腫に代表される女性特有の腫瘍性疾患は、漢方では「血瘀」によると見立てます。「瘀」は停滞・滞りを意味する字です。子宮筋腫や腫瘍は、「血瘀」による産物という解釈から、その改善・縮小にも「血?」の改善が不可欠になります。
ただし、実際の子宮筋腫は「血瘀」が長い時間を費やすことで形成されるものです(長きに渡る「血瘀」の累積が、腫瘍・筋腫と化す)。然るに、漢方治療では、①血瘀の改善と共に②その蓄積をいかに解消していくか?が重要になります。
「血瘀」を抱える原因・経緯とそれが蓄積していく要因は重複する部分もあり、用いる漢方薬に関しても①と②のいずれに効くのかを厳密に問うのは難しいです。ただし、子宮筋腫は「鬱血に伴う非炎症性の内出血」とも解釈できますから、いずれの治療も基本は、①出血(≒腫瘍の構成分)を血管内に吸収する、②その血液を外へと排出するという流れにあります。
子宮筋腫に用いる漢方薬は、「通導散」や「?帰調血飲」、あるいは「三稜」や「我朮」などに代表される駆瘀血系の生薬製剤が適すると思います、また、体外への排出を促す下血、更には通便を促す目的で「大黄牡丹皮湯」や「桃核承気湯」を用いる場合もあります。やまぎしさんの場合、漢方薬の効きを良くするという点では、煎じ薬が向いているかとも思います。
なお、これは個人的な見解ですが、子宮筋腫の漢方治療には、効果的な方法はあっても「近道」は存在しません。ご自分に合った、効きの良い漢方薬を、根気よく服用する。これに限ると思います。ぜひお近くの漢方薬局(婦人科系が強ければ、なお良い)でご相談下さい。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/05/25 19:49