ショウさん
投稿日時: 2020/07/11 11:33
長年の口臭に悩んでいます。
10数年前から口臭がしたり、しなかったりの繰り返しで ここ2,3年前辺りから 口臭が酷くなっています。
ネットで調べて口臭サプリを飲んだり、漢方薬局店の人と相談して(黄連解毒湯、竜胆しゃ肝湯、麦門冬湯、茵陳五散
散)を飲んだがあまり効果なし
半夏しゃ心湯を飲んでから少し口臭が治まった気がして、晶三仙と併用して一年位飲み続けてましたが口臭が治ってい
ないのが現状 最近胃が痛くなったり、重かったりで半夏しゃ心湯は止めています。生薬の半夏で胃が荒れているのか
現在は晶三仙と四逆散を飲んでいます。 だいぶ胃が治まっています。
医者の薬は 高血圧、尿酸、γGTBの薬を飲んでいます。 歯医者に行き歯は治療済
食欲旺盛で暴飲暴食ぎみ 晩酌は毎日します、便は毎日あります 1~2回
自分では胃腸、肝臓から口臭がきていると思っています、治す漢方薬を教えて下さい。
あと(安中散と四逆散を一緒に飲んでも大丈夫ですか?)
ショウさん、こんにちは。
お訴えの症状や経緯から察するに、やはり胃腸からくる口臭では?と思います。半夏瀉心湯+晶三仙の組み合わせで改善が見られたという事は、胃熱や食積(≒食物残渣)による口臭と推察されます。食欲旺盛とか暴飲暴食気味の人は、食事量の多さに対応しようとして胃の働き(≒胃散分泌や消化力)がどんどん高まっていきます。漢方ではこれを「胃の気が高まる」と解釈します。一時的な食べ過ぎ・飲み過ぎの場合、高まった胃の気は「消化」に費やされ、自然に元へ戻ります。けれど、平素の食生活・食習慣によるそれは、日に日に胃の気を増長していきます。胃の気が高まるものだから、さらに食事にも拍車がかかります。それがまた胃の気を増長して、悪循環に突入していきます。その果てにあるのは「胃の消化力が防御力を上回り、胃が傷つき、弱っていく」という構図です。
ショウさんの場合、「最近胃が痛くなったり、重かったりする」という訴えも、このサインかもしれません。自律神経系のトラブルに応用される「四逆散」が効いた点からも、胃のバランスが乱れている印象を感じます。安中散はこういった話とは無関係で、本来は胃寒(胃が急激に冷え、血の巡りが悪くなる。またはその逆に、血の巡りが悪くて、胃が冷える)に用いる漢方薬です。キュッとか、シクシクとかの痛みにはよく効きます。いざという時は、一緒に服用しても構いません(安中散の方が、より対処療法に近いと感じます)。
口臭に限った話ではありませんが、慢性的な症状は、病理産物・老廃物の産生を伴います。最初は機能的な異常だったものが、時間の経過と共に物質的な異常(≒病理産物の産生や老廃物の蓄積)を伴うようになります。病は気から(始める)と言いますが、やがては血分・水分に至ります。ショウさんの場合、以前に服用されていた竜胆瀉肝湯は湿熱(老廃物の一種)に対応した漢方薬ですが、胃に溜まった湿熱に用いる漢方薬ではないので、性質的には口臭よりも体臭に効果があると感じます。
食積や胃の老廃物を改善する漢方薬としては、加味平胃散があります。処方内容としては、晶三仙+αの構成に近いです。ただしこれのみで、ショウさんの口臭が改善されるかどうかは定かではありません。例えば、四逆散の類方である柴胡疎肝湯は、胃のバランスを整えると共に十二指腸(胃の次にある臓器)に注ぐ消化液(胆汁とか膵液)の分泌を促す作用があるといわれています。ただやはり、一連の症状は食欲旺盛、暴飲暴食(による胃気の異常)からきていると見受けますから、たんぱく質や脂肪の摂取には制限や工夫が必要では?と思います。胃気を納めるといえば、大柴胡湯などでしょうか・・・。(これで口臭が改善される訳ではありません)
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/07/13 13:30