ねことらいぬさん
投稿日時: 2020/07/25 19:23
再発した低音障害型感音難聴が治りません。1度目は一昨年、2ヶ月程の治療で治りましたが、今年の2月から再発、いまだに治りません。
症状としてはテレビの音が少し割れて聞こえにくかったり、自閉感があったり、鼓膜の辺が無図痒かったりするかんじです。耳管開放症ではないと診断されています。
処方されている薬はイソバイドのほか、メチコバール、カリジノナゲーゼ、アデホスなど血流改善の薬です。
以前漢方薬で回転性目眩がなおったことから、途中から漢方薬を加えたのですが…治らず、いまに至ります。
今まで漢方薬は、釣藤散、五苓散、柴苓湯、抑肝散加陳皮半夏などを使用したことがありますが、ほかに効きそうなものあれば知りたいです。
現在、病院では一包しか処方されていませんが、もし二包併用なら、先生に話して処方してもらおうと考えていますが、どのような処方が可能ですか?(できれば保険適用の範囲の組み合わせがありがたいです)
私の特徴ですが、背は高め、やせ形、体力は中程度、疲れやすい、冷え性、神経質、食欲は旺盛、既往症として高眼圧です。
よろしくお願いします。
ねことらいぬさん、こんにちは。
お訴えの経緯・内容から察するに、邪閉とか気閉による症状では?とお見受けします。張景岳という古代中国の名医曰く、難聴には火閉・邪閉・竅閉・虚閉・気閉という5つのタイプがあります(症状によっては、2つ以上が重複する場合があります)邪閉は本来、中耳炎の時に見られる難聴を指しますが、「鼓膜の辺りがムズ痒い」という訴えから、軽微な熱(が鬱滞したような状態)があるのでは?と推察します。その点では、邪閉に火閉(≒熱や逆上(のぼせ)による難聴)とか、竅閉(≒耳という「通り道」の塞がりによる難聴)の側面も伴うと思います。(「邪」や「火」の勢いが強いのではなく、燻(くす)ぶり続けて、すっきりしない感じ)
その一方で、「自閉感がある」という訴えは、気閉(≒耳を通る「気」の鬱滞による難聴)による傾向が強いように感じます。また、これといって思い当たる節がないのに、(しばらく置いてから)症状が再発したという点では、気閉とか虚閉とかの傾向が強いように感じます。
以上のような内容を踏まえつつ漢方薬を選ぶ場合、とりあえずは「自閉感」に重点を置き、気を通ずる方剤から始めるのが良いのでは?と感じます。病院薬も「血流改善を促せば、新陳代謝が良くなる(≒気が巡る)」と解釈すると、この考えに通じるものがあると思います。
漢方薬としては定番の組み合わせですが、「香蘇散+小柴胡湯」もしくは「香蘇散+苓桂朮甘湯」が適すると思います。また、神経質で食欲旺盛だと、小柴胡湯よりも大柴胡湯の方が向くかもしれません(枳実・大黄が入る分、より火閉の傾向が強くなりますが、軟便・下痢に向かう為、その注意も必要です)。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/07/27 19:56
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