ponさん
投稿日時: 2020/10/31 18:39
自律神経の乱れで、漢方を服用するとしたら、どれを選べばよいでしょうか?
症状は、特に動悸が一日中ひどく、循環器内科にて心エコーは問題なく、脈が早いのでβ遮断薬を処方してもらい、落ち着いています。
原因はおそらく自律神経の乱れと言われましたが、イライラや不安などの精神症状は特にありません。
カフェインや、麻黄を含む漢方薬でも動悸がひどくなります。
動悸の他には、頭痛、のぼせ、耳鳴り、不眠、胸部の不快感、胃もたれ、軟便や下痢、足の冷えの症状があります。
交感神経の興奮状態かと思うのですが、漢方薬で改善出来るでしょうか?
ponさん、こんにちは。
お訴えから察するに、冷えのぼせ(気逆)に「水滞」が伴う病態では?と感じます。漢方では、動悸は水の滞りや水毒(≒水滞によって生じた病理産物)が絡む病態とされます。典型的なのは緊張→動悸→頻尿を辿るサイクルで、緊張にに伴って生じた水滞が心臓を盛んにして、尿を催す(もしくは尿という形で解消される)という流れです。神経の緊張・興奮が水分代謝に影響を及ぼす点は動悸の他にも、口の渇きや発汗などがあり、何となく理解できると思います。
また一方で、一時の緊張・興奮による症状は「気の巡りが悪くなり、それによって水の滞りが生じる」と見立てられます。早い話、「気が鎮まると、水が波打つのも治まる」という流れです。しかしながら、慢性的な症状は時にその逆で「水の滞りがあるが故に、気(≒心の気)を乱す」という様相をとります。この水の滞りは、俗に「溜飲」と呼ばれたりします。要するに「溜飲」があるゆえに気が休まらず、静まらなくなるという訳です。
ただponさんの場合は、精神症状が特にありませんから、そこまで強い気の乱れ(≒気が動転するとか)は無いようにお見受けします。そういう場合は「茯苓」が入った漢方薬、例えば苓桂朮甘湯や苓桂味甘湯などが向くと思います。茯苓は心臓が宿す「神」という機能を安(=安神)んじ、動悸を治める作用が期待できます。茯苓が入った苓桂朮甘湯や苓桂味甘湯は特に「気逆」という独特の機能亢進に効果があり、これは現代でいう自律神経系の緊張にも類すると思われます。
茯苓を用いた漢方薬はこれ以外にも存在しますから、ponさんに合う漢方薬は詳しい相談の上、専門家に見立ててもらいましょう。以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/11/02 13:54
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