あまなつさん
投稿日時: 2020/11/27 14:03
こんにちは。
乳がんの再発予防に関して相談させてください。
わたしの母なのですが、一年半ほど前に乳がんを患い乳房切除手術、抗がん剤治療、放射線治療、分子標的薬治療を行いこの度通院をようやく終えることができそうです。
生活習慣、体質、食生活などの癖が病気の再発しやすい状況を作ってしまうのではないかと思うのですが、本人は病気になる前とあまり変わらない生活の仕方をしているように見受けられます。
決して不健康な生活スタイルではないのですが、小食で胃腸虚弱のため、必要な栄養素の慢性的な不足、血虚、気虚の症状があるのではないかと心配しております。基本的に野菜や魚中心の粗食のようです。たんぱく食摂取を進めているのですが、、。
肉など滋養のあるものを本人が自然と食べたいと望めるような、脾胃を強くする、または慢性虚弱体質を改善するためにどのような漢方薬治療があるでしょうか。
ちなみに、現在、通院中の病院より処方された補中益気湯を飲んでいるようです。
あまなつさん、こんにちは。
乳がんの治療、無事に通院を終えることができて何よりの事と存じます。ご指摘の通り、乳がんの予後回復や再発予防と、虚弱体質の改善には通じる点がありますね。実際にも例えば乳岩(※乳房の治癒しがたい疾患。現代でいう乳がんも該当)に用いる「紫根牡蛎湯」という漢方薬は、血虚に用いる四物湯がベースになっていますから。ただ一方で、がん細胞に関しては現代型の食事に見られる、体内の「栄養過多」が死滅を妨げるという意見もあります。せっかくの栄養も「濁」らすと、逆効果です。
個人的に、食事は量よりも質を重視した方が良いと思いますから(※高齢者の場合は特に)、そこを漢方薬で補助する場合は、脾気虚に用いる補中益気湯で吸収能力を高めつつ、胃気を整える漢方薬、例えば加味平胃散や参苓白朮散などで胃の負担を軽減するのが一つの方法だと思います(そこからさらに「肉食」を意識するならば、胆汁の分泌を良くする目的で、肝胆系に作用する漢方薬の出番も回ってきそうですが・・・)。
一方で、慢性的な胃腸虚弱や年齢からくるものには、その背景に胃粘膜の萎縮に伴う機能低下があります。それはつまるところ、お腹の「水はけの悪さ」に及ぶので、香砂六君子湯や五積散等々が向くと思います。
また食事の補助を目的に、天然アミノ酸由来の保健薬を利用する手もあります。それらは蛋白成分を吸収しやすい「ペプチド」という形で含有していて、同時に胃粘膜の回復にも一役買ってくれます。そういったものもうまく利用しつつ、乳がん再発予防を視野に入れながら、現在のお母様の状態を合わせたものを選んでいくと良いと思います。
実際の漢方薬選択については当人と相談しつつになりますが、概要についてはあまなつさんだけでも話を聞けると思いますので、まずは電話あるいは直に出向くなどして、薬局に問い合わせてみてはいかがでしょうか?
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ、
回答日時: 2020/11/28 15:39
あまなつさんからのコメント