笹葉新さん
投稿日時: 2021/03/05 15:37
いつも相談に乗っていただき、ありがとうございます。以前、地黄単体で煎じ薬を作って飲んでみてもよいか相談しておりました。熟地黄を1gほど、お茶パックに入れて土瓶で煎じて飲んでいたところ、耳鳴りの症状がかなり落ち着いてくれました。他にも、ほうれん草・小松菜・水菜・黒胡麻・黒豆・レモンをスムージーにして毎日飲み、蒸し・生しょうが・クコの実・シナモン・黒砂糖をミキサーに掛けてどろどろにしたものを製氷器で凍らせたものを毎日飲んでいたのも良かったのかなと思いますが、ただ本日、定期血液検査を受けたところ、ALT(GTP)が68→143、γ-GTPが70→122と2ヶ月で相当高くなってしまい、主治医からは漢方ではないかと指摘されました。体重はこの二ヶ月間で2kg、落とせていました。
確かに、ネットで調べてみると八味地黄丸で肝機能障害になる可能性があるとは書いてありましたが、地黄単体で、しかもごく少量ででも肝機能に障害がでるということもあるものでしょうか?上薬とあっただけに、副作用やリスクの心配はいらないとばかり思っていました。
また検査の前だったこともあり、甘草と陳皮、大棗(乾燥・刻)も購入していました。一緒にこちらもごく少量だけ煎じて飲もうと思っていましたが、こちらの生薬について、肝臓への心配はどのようなものでしょうか。
笹葉新さん、こんにちは。
熟地黄の服用(それもごく少量)で肝臓に障害が出ますか?と問われれば、リスクはゼロでは無いので、決して出ない!とは言い切れません。ただ、同じく地黄を用いた漢方薬でも「四物湯」の副作用には、肝機能障害は明記されていませんから、地黄服用の行き着く先に必ず肝機能障害があるという訳でもなさそうです。その違いが、地黄と組み合わさる生薬の作用によるものなのか?は定かではありません。
また一方で、熟地黄が5gほど入った煎じ薬を毎日飲み続け、問題が現れない人もおられます。そういった点には、地黄が持つ性質も然ることながら、熟地黄を摂取する側の人の性質(例えば、漢方でいうところの実証・虚証など)が深く関わっているのでは?と思います。個人的には、笹葉新さんは2ヶ月前の血液検査でも数値が高め(≒肝機能障害気味)でしたので、そういった条件が重なって、「結果的」にALTやγ-GTPが上昇したのかもしれません。そういう点からすれば、「地黄」は原因というよりも「きっかけ」に近い気がします(ドクターにしてみれば、同じなんでしょうけど・・・)。
とりあえずの対応策としては、熟地黄を一旦ストップして様子を見るのが現実的だと思います。なお、甘草と陳皮、大棗に関してですが、甘草はこれを用いた漢方薬による「薬剤性肝機能障害」が報告されています。ただ一方で、甘草が肝機能障害の予防・改善に良いという見解もあるので、個人によってケース・バイ・ケースという気がします。その点はショウガも同様で、肝臓に良いと思われていたウコン(ショウガ科)が肝機能障害を引き起こした事例も報告されています。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2021/03/05 22:21
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