みみみさん
投稿日時: 2021/05/10 18:15
痩せては食べての繰り返しで食欲を抑制するなどの効果が期待できるものはありますか?
みみみさん、こんにちは。
食欲を直に抑えるものはさすがにありませんが、漢方では消化器系の機能が旺盛になる(≒亢進する)と、それに応じて食欲も高まりやすくなると考えます。簡単に言えば、食べ過ぎ・飲み過ぎを重ねることで胃酸分泌に代表される消化・吸収機能が高まり、それにフィードバックされる形で食欲もまた高まっていくという流れです。そういった状態は「胃が熱(※炎症ではなく、機能亢進の意)をもつ」とも見立てられますが、ここで胃に熱を注ぐのは漢方でいうところの「肝」や「心」の働きによります。要するに食欲亢進の背景には「肝」や「心」の昂ぶりがあり、肝→心→脾・胃(→肝)というサイクルで影響が伝わっていくという話です。
一時的な食欲増進の場合は、心が災いして胃に生じる「熱」を冷ます目的で黄連解毒湯を服用するのも一手です。ただ、これは「強すぎる食欲を抑える」というよりも「(胃酸分泌を抑制して)食欲を落としてしまう」というニュアンスに近いので、多用するのはいかがなものかと思います。むしろ実際は胃に限局せず、肝や心の昂ぶりを鎮める事も視野に入れて、大柴胡湯や防風通聖散を用いる方が有効とも思います。なお、こういった話には日常の生活習慣や食生活も深く関わってくるので、「食欲の調節」をキーワードにいろいろ方向から探っていく必要があるとも感じます。その点は専門家に相談の上、見立ててもらうと良いでしょう。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2021/05/11 13:42