エルモさん
投稿日時: 2021/10/17 15:28
初めて相談させていただきます。
かかりつけの婦人科で、更年期のホットフラッシュを相談して、漢方を希望したところ、28日分出していただきました。
ネットなどで調べて、更年期には加味しょうよう散が処方されると思っていましたが、飲み始めて気づいたのですが、
加味帰脾湯という漢方でした。
これらの漢方の効果の違いが知りたいです。
あと、咳喘息で毎日パルミコートを吸引していますが、問題はないてましょうか。
エルモさん、こんにちは。
逍遥散と帰脾湯の違いを一言で言えば、前者は四逆散・四物湯の変方、後者は四君子湯の変方です。・・・これだけでは完全に説明不足ですが、四逆散は様々なストレス障害や自律神経の不調に、四物湯は血の道症や婦人病によく用いられる処方です。更年期障害も、閉経に伴う女性ホルモンの変調が、自律神経に影響を及ぼして種々の障害を招くという図式ですから、四逆散や四物湯をベースにした漢方薬が合いやすいという訳です。これが合うホットフラッシュは即ち、自律神経の不調が及ぼす「血管障害:血お」という側面が強いので、駆お血剤のボタンピやサンシシを加味したものが用いられます。
対して、四君子湯は「体力はあるけど気力がない」という方に向いた漢方薬で、これをベースにした帰脾湯は「思慮が脾を傷る」と古典で言われる通り、思慮が祟って、脾(消化器系の機能)を損傷して、貧血のように血の気が足りなくなる・・・といった状態に用いられます。ただ実際は、頭に血の気が足りなくなることで逆に神経が鎮まりづらくなり、独特の心配性やイライラ、易怒を訴える場合があり、それに対しては疎肝解鬱剤のサイコやサンシシを加味したものが用いられます。
個人的には、加味逍遥散よりも加味帰脾湯の病態の方が根が深いというか・・・、前者は自律神経(とその背景にある女性ホルモン)への作用、対して後者は中枢神経系への作用が期待できます。加味帰脾湯になると、そこにさらに自律神経系への配慮が加わり中枢神経・自律神経の両方への配慮が為されます。一方で加味逍遥散の「加味」は自律神経の興奮が一層強いもの(※実際はがそこで熱を伴う場合が多い)への配慮という位置づけです。なお、エルモさんが処方されたのが何故、加味帰脾湯なのか?については、総合的な判断だと思いますので、婦人科の先生にお尋ねになると良いでしょう。
回答日時: 2021/10/18 11:26
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