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汗をかくことによる疲れ。

汗をかくとは、 心血を注ぐ とも解釈されます。
汗にたくさんの心血を持っていかれると
脾を温めるための熱(心気)が足りなくなります。
暑さの為に汗をかき、(心気が失せて)食欲も失せるという流れです。

そういう人に対して、2つの選択肢があります。
すなわち、夏バテの二大処方、 清暑益気湯と補中益気湯
清暑益気湯は生脈宝が入る分
心気の消耗への配慮が深いです。
なので、汗をたくさん&長時間かいた人向け。

対する補中益気湯は、元から気が乏しいというか
汗をたくさんかけない人向け。
なので、人並みに汗をかいても
気力を損わないように保つ働きが期待できます。
よく似ているんだけど、ちょっと違います。

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五行。木→火→土→金→水。
汗に注がれる心血・心気は「火」に
食欲を発揮する脾気は「土」に属します。
五行の流れでは、火が土を養うので
火が弱まると、土も弱まります。
これが昔ながらの夏バテのパターン。

それに対して、木が弱まり、火も弱まるのが
現代型に多い夏バテのパターンです。


人には七つの感情があり、それらは体内の気を動かします。
例えば、怒ると気は上り、怖がると気は下がります。

暑いとイライラしやすいのも
知らず知らず、暑さで気が上がるせいだと思います。
そうして上の方に集まった気を下げるのに
夏の夜の風物詩、 怪談話 はもってこいです。
ただ、過度な恐れで気を引っ込めすぎてしまうと
逆に、体の下方にある臓腑を傷つけてしまいます。

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河童の尻子玉。
昔の人は、腎臓のさらに下、肛門内に
尻子玉という臓腑があると考えていました。
これを抜かれると文字通り、腑抜けになり
最悪、冷や汗をかくようになります。

怪談話と西洋のホラーは
ニュアンスが違う気もしますが(前者は恐、後者は驚)
悪寒の手前の、肌寒くなる程度に 胆を冷やし
気を涼めるのは熱帯夜のスパイスではと・・・。


夏の夜事といえば、こむらがえり。

ふくらはぎがキューッと引きつる。
あの痛みは筋肉の攣縮
早い話、筋肉の 状態異常 によるものです。

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漢方では、状態異常は気の変調と見立てます。
例えば、金気が強い筋肉は硬いですが
火気を伴うと「外剛内柔」の作用で
外側はさらに締まり、硬直します。
いわば、「硬まりすぎる」という気の変調。

また例えば、木気が強い筋肉は柔らかいですが
水気を伴うと「外柔内剛」の作用で
中身はさらにたわみ、弛緩します。
いわば「撓(たわ)みすぎる」という気の変調。

程好い硬さ・軟かさの筋肉を養いつつ
夏の暑い時期は、筋肉の 締まり・撓み に気を払うべきかと。


夏といえば、やっぱり海。

人のからだにも、海と名がつく部分があります。
すなわち、髄海・血海・気海・水穀海

漢方でいう海は、会する(=寄り集まる)ところを表します。
気海であれば、気が会する場所のこと。

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海としての本分は、うねりを作る事にあると思います。
うねりとは、規則的な丸みを帯びた波のこと。
人のからだにある海にもうねりは生じます。
そのうねりが穏やかだと、海は静かですが
大きくうねると、海は荒れていきます。

血潮を熱くしつつも、穏やかなうねりを保つというか・・・。
波にのまれない為にも、そういう海を保ちたい。

手のひらを太陽にかさしてみれば、真っ赤に流れる僕の血潮。
皆さんのご存じの童謡「手のひらを太陽に」の一節です。

女性のからだに流れる血潮が、月の満ち欠けに連動するように
夏のからだは太陽(の暑さ)が手伝って、血潮がわき立ちます。

夏に汗をかいて涼しさを保ったり
熱中症から身を守ったりするのも、この血潮のおかけです。

けれど逆に、妙にイラち・神経質になったり
寝苦しくなるのも、血潮のおかげ(?)かもしれません。

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海の潮気といえば海水に含まれる塩分。
海の潮気が強くなると、磯の香りが漂うようになります。

対して、血潮の潮気といえば血中の気。平たく言えば「血の気」の気の部分。
血潮の潮気が強くなると、気が旺盛になり熱を漂わすようになります。
潮汐(=潮の満ち引き)がうまく運ばない人は、
この熱に悩まされる羽目になります。
汗っかき然り。夏の寝苦しさ然り。更年期に悩む女性然り。

血潮がわき立つ時期は、満ち潮が優勢になる。
なればこそ、引き潮の立ち回りが大切になると思います。



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