mi9zoさん
投稿日時: 2022/03/11 17:59
お世話になります。
春の養生について
“春は、肝の負担が大きくなったり、陽気が盛んになり肝気が高ぶるため、気持ちを穏やかに過ごし、食事の養生としては、香りのある野菜をとり、酸味は控えて、脾の働きを助ける甘味をとりましょう”
というような記載を見ました。
普段、気滞体質のため、肝を元気にするという酸味を意識して摂るようにしているのですが、むしろ高ぶらせてしまうのでしょうか。
春は気滞体質が悪化しやすい季節ですか?
こちらで相談するような内容でなければ申し訳ないです。
よろしくお願いいたします。
mi9zoさん、ご相談ありがとうございます。
気滞の人は肝の気が旺盛気味な反面、鬱滞しやすい状態です。交通でいえば、道路の交通量が多いために窮屈&渋滞しやすい・・・といった感じです。そういった状態に対しては、交通整理をして交通の流れをスムーズにすることが有効で、それを担うのが辛味が持つ香り。五味五性において、辛味は「散ずる」を主るので、鬱屈した状態を散解する作用が期待できます。ただし、漢方でいう辛味は唐辛子の辛味だけでなく、薄荷のような清涼感も含みます。特に、気滞に対する辛味は、後者が有効です。酸味に関しては刺激が強いし、酸味は「収斂」を主るので、強い酸味は散解と正反対の現象を招きます。ただ、心地良い程度の酸味で、良い刺激にはなるので構いませんし、それこそ甘味と組み合わせると酸味がもつ刺々しさも緩和されるでしょう。ちなみにですが、気が昂ぶる人は胃腸が弱くなければ、苦味をうまく使うと良いですよ、。苦味は「下降」を主るので、まさに気の昂ぶりを下げる作用が期待できます。それこそ、肝気の昂ぶりは心気を害するので、心が好む苦味を摂って気分転換しましょう・・・という流れです。対して、甘味は「弛緩」を主るので、緊張を伴うような気滞であれば気を緩める目的で適宜、口にすると効果的です。
気候の点からすれば、春は気滞よりも、気鬱が目立ちやすくなりますね。温かくなり、外気の圧力が下がる。それは外気から気が抜けるのと同じで、それにつられて体内の気(=内気)も抜けていくというか不安定になり、淀みやすくなります。また社会活動としては、春は新学期・新社会・新生活の時期なので、神経質とか気が小さい人は、気滞っぽさが目立つようになるかもしれません。個人的には、「春は陽気が盛んになり肝気が高ぶる」というよりも、春に限らず季節の変わり目の時期は外気の変化が大きいから、その影響を受け、内気の巡りをコントロールする肝臓も乱れやすくなるよね・・・という気がします。それが昂ぶる方向にいく場合もあれば、逆に消沈する場合もありますし、そこは人それぞれかと。
回答日時: 2022/03/11 20:37
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