香りスイセンさん
投稿日時: 2023/02/24 18:25
胸苦しさとめまいのため四逆散と半夏白朮天麻湯を服用していましたが、足首から先と腰部が氷を貼ったような異常な冷たさで辛いため、四逆散に真武湯を組む合わせて服用したいと、かかりつけ医に申し出た所、四逆散は冷やす漢方で、真武湯は温める漢方だけれどと言われましたが、まあ良いかと処方されました。そこで、質問です。この二つの服用は互いの効果を弱めるなどあまり良い組合せではないのでしょうか。教えて下さい。よろしくお願いします。
香りスイセンさん、はじめまして。
四逆散が冷やす漢方・・・、うーん、四逆という「四肢末端が冷たく、身体の中央に熱が生じる」という状態に用いるので熱証・陽盛に用いる処方ではありますけど、「冷やす」というのはいささか極端な気が・・・(※あくまで個人的な見解です)。柴胡には清熱・消炎の効がありますから、そのことを言っておられるのかもしれません。
また一方で、真武湯が温める漢方というのも・・・、うーん。附子が入るので陽虚に用いる処方ではありますが、真武湯の内容を見れば解るとおり、陽虚という名の血流循環不全(※さらにはそれに伴う水滞)に用いるものなので、温めるというのとは、いささか解釈が異なる気が。同じく附子を使う「四逆湯」であれば、わかるんですけど。
さて、「この2つの服用は互いの効果を弱めるなどあまり良い組合せではないのでしょうか」というご質問ですが、2つを合わせると、結果として芍薬の分量が増えるので、そこが合わないのかもしれません。収斂・抗痙攣と相反する作用をもつ芍薬ですが、実際は他の生薬との組み合わせで作用が決まってきます。
例えばの話、芍薬を使った代表的な処方としては芍薬甘草湯が挙げられますけど、これは筋肉の痙攣・脱水にこそ有効なもので、浮腫からくる痙攣への連用には勧められません。四逆散にも同じようなことが言えて(※水気不順による凝結に用いる処方)、久しい浮腫ありきの胸苦しさには、不向きな面があります。その反面、半夏白朮天麻湯・真武湯は利水系の生薬が入ってきますし、どちらも慢性的な浮腫に用いる処方です。
雑多な回答になってしまいましたが、要するには弱めることはないんだけど、この組み合わせを服用する方しだいで、相性は良くないかも・・・という話です。ではでは。
回答日時: 2023/02/27 15:44