usacoさん
投稿日時: 2019/04/16 16:49
以前、母の脚の症状について、下記の質問をさせて頂いたものです。
https://www.kigusuri.com/consultation/detail/290/
あの後、甲状腺ホルモンの低下が分かり、足の症状も甲状腺機能低下性ミオパチーだったようです。
チラージンを服用してから、時々ですが以前と同じようにシャキシャキと歩けるようになりました。
全体的には動きやすくなったようですが、まだホルモン量が安定していないのか、フラフラと力が抜けてしまうことがあります。
ホルモンを補うだけでなく、漢方で甲状腺自体の機能を高めることは出来ますでしょうか?
usacoさん さま
こんにちは。
お母様の病気が判明して良かったですね。
治療方針がたてやすいと思います。
甲状腺機能低下性ミオパチーになると、だんだんと筋肉量が低下して、疲労しやすくなるといわれています。
甲状腺ホルモンの服用が、治療の第一になります。
シャキシャキと歩けるなら、あまり心配はいりません。
少しずつ、筋肉量も戻ります。
漢方で、甲状腺の機能を高めたいということですが、基本的には、甲状腺は内分泌系なので、「補腎と活血」が必要になります。
補腎とは、後天的に生命力を補うことで、安全性が高いものとしては、星火亀鹿仙などがあります。
活血とは、血管力を高めて各種伝達系を活性化することで、代表的なものとしては、イスクラ冠元顆粒などがあります。
お大事になさいませ。
回答日時: 2019/04/17 12:19
usacoさん、こんにちは。
甲状腺機能低下症は、病態の特徴から判断して①補血+②駆瘀血の漢方薬が適します(病態としては①血虚+②血瘀)。簡単に言えば、「補血」の作用が、甲状腺ホルモンの「分泌量」の改善を、「駆瘀血」の作用が、甲状腺ホルモンの「分泌力」の改善をそれぞれ行います。ちなみに、①と②を兼ねた漢方薬には、芎帰調血飲第一加減があります。これ一剤で①補血②駆瘀血をバランス良く兼ねており、ベースの漢方薬としては最適な方剤だと思います。
なお、前回の相談では、お母様の病態を①腎陽虚+②気虚+③血瘀と見立てました。今回の病態と比較すると、③血瘀の点は共通しています。一方で、前回は①腎陽虚+②気虚と見立てたものが、今回は①血虚に変わっていますが、体の表面的・機能的な失調(=腎虚・気虚)は、それを支える内面的・物質的な失調(=血虚)に基づくと考えれば、納得できる話だと思います。現実にも、気虚と血虚には明確な境目がなく、お互いに移行し合う場合が少なくありません。また「フラフラと力が抜けてしまうことがある」とお訴えの点から考えると、「一時的な脱力」という形で気虚(気が尽きる=神経のすり減り状態)が見え隠れしている印象を感じます。
具体的な漢方薬としては、先ほど述べた「芎帰調血飲第一加減」をベースに、必要に応じて補血作用、駆瘀血作用の補強したものが合うでしょう。加えて、見え隠れする「気虚」の兆候には「補中益気湯」を当てれば良いと思います。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2019/04/17 10:26
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