みいはなさん
投稿日時: 2019/11/26 21:58
長女について。中学生女子、10カ月前よりチック症状(まばたき、首ふり、鼻鳴らし)あり。調べてみると、炙甘草湯などの漢方で効果が見られた方が多くいるとのこと。鼻鳴らしの症状が最も強く、学校の授業中や外出先でも迷惑をかけるようになることも。本人もつらい思いをしている様子。少しでも症状が落ち着いてほしいです。よろしくお願い致します。
みいはなさん さま
こんにちは。
中学生のお嬢様のチック症状、ご心配のことと存じます。
チックは、自然と出て自然に消えることもある症状です。
鼻ならしは、アレルギー性鼻炎が原因のこともあります。
女性は、鼻炎や副鼻腔炎になっていても気づかないことが多くあります。
マバタキや首ふりは、緊張すると出やすいものです。
生理不順があると、さらに酷くなります。
生理不順がある場合は、その体質改善も必要です。
炙甘草湯は、不整脈を改善するための漢方薬なので、不整脈などがない場合は効果がうすいと思います。
青少年期になってからのチック症状なので、ストレスが大きなウエートがあると推定されます。
ストレスによる体調不良に良い漢方薬から選ぶといいでしょう。
心脾顆粒、温胆湯、抑肝散加陳皮半夏、加味帰脾湯などが候補になります。
さらには、勉強による脳の疲れをサポートするために、賢脳丹などの漢方サプリなどもいいかもしれません。
漢方薬を始める前には専門家にご相談ください。
お大事になさいませ。
何かとお悩みの時は、当店までお気軽にお越しになりご相談くださいませ。
回答日時: 2019/11/27 12:17
みいはなさん、はじまして。
漢方では、チック症に伴う諸症状を「肝」や「心」の失調と捉えます。「肝」は特に、漢方でいう気の巡り(≒現代的には身体の諸機能)を円滑にする働きがあり、チック症は「気の巡り」が損なわれて(≒身体機能が過剰になって)起きると見立てます。対して「心」は、「肝」と親子の関係にあり、強い緊張に襲われると体が火照ったり、動悸を覚えたり、おしっこが近くするのは、まさしく「肝」と「心」の関係を反映したものです。
ちなみに、炙甘草湯は「肝」と「心」で言うと、「心」寄りの漢方薬になります。「強い動悸を覚える」とか「緊張でいつも口がカラカラになる」という訴えがあれば炙甘草湯も候補になりますが、チック症の多くはやはり、「肝」の失調≒陰陽のアンバランスが及んでいると見立てる為、個人的には「肝」を整える漢方薬がファーストチョイスになると思います。
チック症を「肝」の失調と見立てた場合、陰陽のアンバランスは「陰虚・陽実」という形で解釈されます。この場合の「陰陽」は、それぞれ心身の柔さ、硬さを反映しています。即ち陰虚・陽実は、心身の柔軟さが弱くなり、硬直さが表面化しやすい状態(≒柔が剛に競り負けた状態)を表しています。実際には、心身が陽に傾く(≒硬直さが強くなる)からと言って、必ずしも肉体がガチガチに強張る訳ではありませんから、①どういう形で②どういうタイミングで③どの程度、心身の硬直が起きるかについては、詳しい問診が必要になります。
なお、当方でのチック症の事例では、抑肝散の加味方、抑肝散加芍薬黄連がベースの漢方薬になるケースが多いです。抑肝散については、きぐすり.com内の「病気の悩みを漢方で」でも紹介されていますから、よろしければ参照下さい。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2019/11/27 11:09