村越由美さん
投稿日時: 2020/04/08 11:13
母のことで相談です
昨年狭心症で血管にスタントを入れました。
しばらくはよかったのですが、体内から出血し貧血で入院中です
心臓のために強い薬を服用しないといけないので漢方を飲みたいと
思います
本人がそちらに行けない場合、代理でもいいですか
アドバイスがいただきたいです
村越由美 さま
こんにちは。
お母様が狭心症でステント留置術をおこなったとのこと、ご心配のことと存じます。
ステントの周囲に血栓ができやすいために、血液が固まらないようなお薬が処方されます。
そのために、過去に出血した箇所のカサブタがはずれてしまい、出血したりします。
動脈硬化によって、毛細血管が破れやすくなっているために、一度、出血すると止まらずに広がってしまうことも、あります。
出血が止まらないと、貧血になります。
出血箇所によって、漢方薬も違ってきます。
脳出血なら、黄連解毒湯や廣東牛黄清心元などがいいかもしれません。
内臓出血なら、弓帰膠艾湯や十全大補湯などがいいかもしれません。
皮膚下出血なら、心脾顆粒がいいかもしれません。
身体中から、出血するときは、田七人参がいいかもしれません。
漢方薬は、家族の代理でも、販売できます。
漢方薬は、使用する前には、専門家にご相談くださいませ。
お大事になさいませ。
回答日時: 2020/04/09 10:52
村越様、はじめまして。
貧血による入院には、十全大補湯や補中益気湯でいち早い回復をはかるのが良いでしょう。これらの漢方薬には、からだの機能的な消耗(≒貧血)と共に、物質的な消耗(≒出血)を回復する働きがあります。食欲不振や入院による痩身などにも用いることができる、応用範囲の広い方剤です。またそこに、止血の生薬として特異的な働きを持つ、「田七(でんしち)人参」も合わせると良いと思います。
ちなみに、十全大補湯や補中益気湯に含まれる人参(=薬用人参)と田七人参は、同じく「人参」と名がついても働き方が異なります。人参は、補気など「気(=エメルギー)」に働きかけるのに対し、田七人参は止血や駆瘀血など「血」への働きがメインになります。村越様の場合、症状によって2つの特徴を使い分ければ良いと思います。
またステントの手術後に出血を起こした点は、「血管の老化」が影響していると思います。即ち、「ステントを入れたことで回復した血流に、硬くなった血管が耐えられず、出血を招いた」という流れです。これに対する手当てには、血管(特に動脈)の弾力性を養うとされる丹参を用いた冠心Ⅱ号方が効果的でしょう。「赤参」とも呼ばれる丹参は、前述の人参や田七人参ともまた異なりますが、これを用いた「冠心Ⅱ号方」という名には、狭心症や心筋梗塞(これらを中国では、冠心病と呼ぶ)の治療薬という意味が込められています。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/04/08 14:13