めんちゃんさん
投稿日時: 2020/08/10 21:34
冷えのぼせと不眠で加味逍遥散が効くと知り、2週間ほど服用していますが、自分の症状についてこのまま服用して良いか、他に良い漢方があれば教えていただきたく、ご相談させていただきます。
少し暑い場所で、他の人は特に汗をかかない状況でも自分だけとめどなく顔や頭からダラダラ汗が出てきたり、掌や足の裏はすごく暑いのに、腕や背中、お腹や太ももなどは冷えているという症状が子供の頃からありました。
最近は特に症状が酷くなり、気温の変化にとても弱くなっております。また、不安感、気分の落ち込みにも悩んでおり、夜寝る時間になると動機が激しくなり、なかなか寝付けない事もあります。
眠りが浅いせいか、日中の眠気にも悩んでいます。
加味逍遥散の効能を見ると自分に合っているようなので飲み始めましたが、このまま飲み続けて良いのが不安でしたので相談させていただきました。
また、何日くらいを目処に続けるのが良いのかもご教授いただけると有り難いです。
めんちゃんさん、こんにちは。
加味逍遥散のエキス剤を2週間服用後、改善した感じが皆無であれば、更なる服用での効果は正直、期待薄かと・・・。加味逍遥散の熱は「血虚・肝鬱」を伴う虚熱(血熱)で、骨蒸(骨は体の奥底の表現)とも言われます。血虚は血流不足ということではなく、衝任失調(とりあえず、血の道症に類するものとでも解釈して頂ければ)を伴うという意味です。衝任は衝脈・任脈の略で、衝脈は血海:血が会するところと言われます。早い話、衝脈の失調の先に血虚があり、その先に虚熱や気の上逆があるという流れです。めんちゃんさんの場合、不安感や気分の落ち込みの背後に、こういった状態が隠れているのかもしれません。ただ、子供の頃から衝任失調の兆候があったか?と考えると、ちょっと疑問にも感じます。神経質や生理が乱れがちなどがあれば、話は別ですが。個人的には、体の末端が熱くて、逆に中心が冷えるのならば、表裏を和せば良いのでは?と思います。
加味逍遥散はその配合生薬から見るに、血虚に用いる四物湯の類方、あるいは気滞に用いる四逆散の類方と言えます。「手足の裏が火照る」のは四物湯を用いるサインですが、黄連解毒湯を加えた温清飲の方がより効果的だと思います。そこに「ダラダラ汗をかくの」を結びつけると、牡丹皮や桃仁を配した桂枝茯苓丸を合わせるのも良いかもしれません。一方でこの汗を心煩(≒不安や動悸を伴って気が落ち着かず、熱が引かない状態)と見立てると、四逆散よりも「柴胡+黄芩」の組み合わせをもつ小柴胡湯の類方(柴胡桂枝乾姜湯とか)が適するように感じます。それこそ「汗をかく」というのは心気を費やすことなので、必要以上にかけば心気の消耗を招き「神」を失して、精神面や
睡眠に悪影響を及ぼすとも見立てることができます。であれば、効果的な治法としては汗を鎮めつつ、気力を回復するという流れでしょうか。それに当たるのが加味逍遥散かと言えば、うーん・・・。ただ、長く続けるのが危険な漢方薬ではありませんから、その点は安心して良いかと。
以上、雑多な文章ですがご容赦下さい。お大事になさいませ。
回答日時: 2020/08/11 12:26
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